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2007/07/07(土)00:52

子供に薦める新書 8 猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?

国語(104)

猪口元大臣の少子化対策事業について、対談形式で書かれたものです。 出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007/4/20) 言語 日本語 ISBN-10: 4887595271 ISBN-13: 978-4887595279 ¥1000 私は対談を読むのは好きですが、あまり人に薦めるのは好きではありません。なぜなら、一般に対談は口語に偏りすぎて読解文として品位にかける傾向があるからです。 しかし、猪口元大臣は学者さんでもあられる上に、語っている内容は強い意志を伴った理想であり、すみずみに神経が行き届いています。大臣の施策のツボをスーパーワーキングマザーの勝間さんが的確に引き出してきています。  ことに女性の場合には勉学に勤しんで自分を磨いた後どうなるか、というイメージが描きにくいものですが、お二人の姿それ自体がロールモデルとなります。素敵です。女の子にもお勧めです。  この本では特に2章の少子化になっている要因解析。ここが光ります。猪口元大臣も政策を編み出す上で緻密に分析なさっていますし、勝間さんも優れたアナリストです。対談形式のよさを生かして分かりやすく伝えられていると思います。2章を読みつつ、4章の政策と対比させると完璧です。  4章の具体的な施策はちょっと難解なので、小学生には難しいですね。しかし、猪口元大臣のポリティカリーコレクト=政治の発信として正義にかなっている説明を貫く姿勢は少子化対策の基本姿勢として大いに賛同できるものです。そして、おそらくここが一番猪口元大臣としては力が入っている部分だと思います。プレゼンテーション資料として凝ったと思われる政策一覧など、補完的に用いれば読破できるかもしれません。  日本にもいいオンナいるじゃん! と爽快になりたい方向け。

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