ここのダイヤモンドな人生

2005/08/22(月)22:00

だだちゃ豆とちびっこ達

美味しいもの(37)

所要で山形県の鶴岡に行ってきました。 スケジュールの関係で日帰り訪問となり日程的にちときつかったのですが、鶴岡の駅を降り立つと、やはり空気が違います。たくさん深呼吸をして、体内の(都会の)汚れた空気と全部取り替えたくなります。 さて鶴岡といえば、だだちゃ豆です。鶴岡の白山でとれるだだちゃ豆は有名で、今の季節しか食べられない貴重な枝豆だそうです。”だだちゃ”というのは、山形の言葉で ”お父さん”の意味があるそうです。ではなんで ”だだちゃ豆”っていうの? と知合いに聞いたのですが、”な~んか、昔っからみんなそう呼んでんだあ~。”ということで、よくわかりませんでした。 そのお宅で冷えた麦茶と一緒にお茶請けとしてでてきた、だだちゃ豆。 口に含むと、”!!” 豆に香りがあります。 噛むと香ばしくて、”豆っつーのはこういうもののことをいうんだ!”って強烈に豆の存在をアピールしています。 嗚呼、麦茶じゃなくて麦酒が欲しい。。。と思いながら、大変美味しゅういただきました。 このだだちゃ豆で、ずんだ餅を作ったら美味しそうだなあ。。(って絶対作らないんだけどさ。) あるいは新鮮な貝柱と豆を小麦粉と共にさっと和えて、太白胡麻油でカラッと揚げたかき揚げもいいなあ。 白いご飯に揚げたてかき揚げを乗せて、薄味のお茶かお出汁をはり、ぱらっと塩を振って天茶なんかはいかがでしょうか? かあ~!美味しそう! 夏バテが吹っ飛びそうですネ。 用事が済み、帰りの特急電車の時間まで少し時間があったので、近くをぶらぶらしました。 すると、昔懐かしいちびっ子たちがあちこちにいます。 ランニングシャツを着たいがぐり坊主君たちとTシャツを着た三つ編み少女たちで、みんな明治のアーモンドチョコみたいにきれいな茶色に日焼けしています。 きっと青々とした稲穂がなびく畑の周りで元気一杯走り回り、北国の短い夏を満喫しているに違いない。そう、”子供っつーのはこういう者をいうんだ!”って感じです。  そう、まさに彼らはだだちゃ豆みたいに新鮮で香ばしく、味があって、その存在を主張している、山形の立派な大事な特産物なのでした。 私が子供の頃は、みんなそんな感じで私もその中の一人だったはず。。 なのに、いつのまにか東京ではそんな子達を見かけることはなくなってしまいました。 その日の夜遅く東京駅に着いて、山手線に乗っていたら目の前に小学生のちびっ子が座っていました。 色が白くほっそりしたその子は眼鏡をかけて任天堂のゲームに夢中になっていました。 つい先程までいた鶴岡の、稲穂がなびく畑とだだちゃ豆の香ばしい味を思い出し、そしてなんだか少しだけその子がかわいそうになってしまいました。  昔を懐かしむ大人の勝手な感傷でした。

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