2009/01/16(金)00:05
イギリスと“気づき”
10年近くイギリスで暮らし、妊娠7ヶ月でイギリスから帰国。
と同時に子育て、主人の仕事の立ち上げ、などなど、あわただしく日本の社会に順応しなければいけなかった日々。
自分が本当にやりたいことや自分の思いに蓋をして、それでも家族皆が幸せであれば、と家族優先が幸せだと思い込んできていました。
でも、徐々に魂が叫びを上げて、私はここにいる、私だってやりたい事はある、との声が大きくなり、自分でも無視できない状態になっていました。
なので一昨年の春から作品製作を再開。
運よくその年の暮れには表参道のギャラリーで個展をすることが出来ました。
毎晩息子たちが寝付くのを待ち、製作活動。
努力の甲斐あってか、去年の5月には表参道のSpiral Hallで行われたSICFに入選。
作品をお披露目することが出来ました。
イギリスでの生活は、主人と二人、家族や多くの友達付き合いも日本の様にはなく、
自分の時間、自分と向き合う時間がとても多くありました。
これは、人生の中で本当に貴重な時間で、私の一生の宝物です。
このイギリスでの時間がなければ、私も日本の社会に身を任せ、
魂の声なんて聞こえない自分になっていたと思います。
そんなイギリスでの生活の中で、美大に4年間通ったのですが、そこで学んだのがアートも勿論そうですが、本当に学んだのは魂との対話でした。
大学の授業で、“魂”なんていいませんよ。
でも、アートを通して、作品を作るうえで、自分が作りたい物=魂が作り出す物だということに気づかされました。
それまでの私は、表面上の意識で行動して、やりたいことは周りの人の行動を変えさせてでもやりたい、と、強引に物事をコントロールしていたと思います。
でも、やることなすこと思い通りに行かなくなった時期があり、イギリスの空を眺めながら、
あ~、物事は自分の意志だけで動いていないんだ~、何か他の力が働いて私たちは動いているのかも~、とう考えに“気づき”ました。
それからは、物事の考え方もかなり変わり、とても楽になりました。
そんなときに出会ったのがこの本です。
パウロ・コエーリョ著 の “アルケミスト” です。
知っている方も多いかと思いますが、私の周りで読んでいない、という人がいると、
いつもお勧めしたり、プレゼントしたりしています。
誰にでも、というわけではありません。
必要としている人、詠んだら分かってもらえそうな人に勧めています。
とてもいい本です。
自分の転機など、何度読み返しても、その時に必要な“気づき”があります。
この2週間で3人の友人にこの本をプレゼントしました。
あれ・・・、今日は空海の本を紹介しようとしたのに、こんなにさかのぼって話しちゃって、
空海までの道のりは長そうです・・・。