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読書のスるメ

2012年06月10日
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僕は、戦う為に作られた。いわば、殺戮兵器だ。
そうして、この星では、絶えず、戦いが繰り返されていた。
もちろん、僕も戦った。
力の限りに。

果て……。

この星では、戦争がなくなった。
なぜなら戦う人間が、一人残らず、死んでしまったからだ。
そして、僕も眠りについた。もう殺す事もないと。

しかし僕は、戦う夢を見た。
また一人、また一人と僕に向かってくる人間にめがけて、発砲し。

殺し続ける。

いくらメモリーから消去しても消えない記憶。
僕は、夢の中で、幾人も幾人も殺した。
殺して、殺して、殺し続けた。

消せないメモリーを消してくれと、願うように。

それでも消えないメモリー。もう僕に残された道は、自分自身の抹殺。
ソレしか、残っていないと思った。
追い詰められて。

しかしそこに、人間が現れた。

殺し尽くし、死に絶えたはずの人間が。
彼らは、どうやら他の星から来た、別の星の人間らしい。
死に絶えた人間そっくりだ。
僕には希望が見えた。
殺してくれる。
と。

「この星には、知的生命体は、いないようだな。鉄くずがあるだけだ」

鉄くず? どうやら僕の事を言っているらしい。
僕は、鉄くずじゃない。意識を持ってる。
いきてるんだ。生きてるよ。
気づいて!

「よし。この星の調査は終わりだ。引き上げるぞ」

待って! 僕を殺して!
僕は、あまりに人間を殺しすぎたんだ。
この消せないメモリーを、どうにか消して欲しいんだ。
お願い!

≪パン、パーン≫

乾いた銃声が、木霊する。
そう。僕は、戦う為に作られたロボット。
僕の意思表示は、宣戦布告と、戦闘継続しかない。

だから、意志を表明すれば……。

当然、ただ調査に来ただけの他の星の人間たちまでも殺してしまう。
永遠に消せないメモリーをどんどんと、蓄積しつつ。
殺して欲しいという欲求とは、裏腹に。
孤独に。

唯々、孤独に。

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↑殺戮マシーンw。 ← 世界観ぶち壊し(笑)。






最終更新日  2012年06月10日 20時43分35秒
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