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読書のスるメ

2012年07月08日
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カテゴリ:二次創作?
これから銀行に行く。
もちろん、お金を引き出す為。
銀行なんて、お金を引き出す以外に用はない。

世の中では、融資を受けたり、お金を預け入れたりしている人がいる。
確かに、そんなふうに銀行を利用している人は、沢山、いる。
とても上手く利用しているようだ。

しかし、俺は、俺なりの銀行の利用仕方で、それ以上の方法を知っている。

ただし、俺は、高尚な人間などではない。
いや、俺は、あくどい人間だ。
むしろ悪が俺だ。

そう言いきれる俺、超絶! ナイス。

とにかく俺的に率直に言えば、俺は外道(げどう)だ。
いや、俺のように外道な人間から見れば、みんな、充分に高尚だろうよ。
だからこそ俺なりの銀行の利用の仕方は、かなりヤバい道なのだ。
一歩、間違えると人を殺してしまうからな。
殺さないとこころに誓わなくては。
絶対に殺さないぞ。

何故なら、俺流の銀行の利用方法は……。
拳銃一丁と『カネを出せ』というメモを持って行くだけなのだから。
当然、俺だと、バレないように目出し帽をかぶって、だ。

「殺すなよ。飽(あ)くまでカネが目的だからな。分かったか?」

と、相棒が、上からキツく俺に向かって、いう。
そうなのだ。俺たちは、銀行強盗。
そして、カネを奪う予定。

「じゃ、いっちょ行ってくるわ」

「待て、その前に確認だ。お前、人を殺すなよ」

「分かってるよ」

「だから、それが分かって、ねぇっていうの」

「だから、分かってんだよ。鬱陶しい(うっとしい)な」

「鬱陶しいという気持ちが、分かってねぇっていってんだよ。殺すなよ」

「だからうるせぇよ。殺さねぇっての」

「馬鹿やろう、それが、分かってねぇんだよ」

「うるせぇ。殺さなきゃいいんだろ? 分かったよ。約束する」

「……」

それが分かってねぇんだよ。ま、いいわ。殺してこい。
そうしたら気づくから。ただし、間違いなく、一切合切、今生の別れぞ。
人を殺すってのは、そういうリスクがあるんだ。
それくらい分かれっての。

と、こころの声が、聞こえたような気がした。
相方には、分かっていたんだろう。
俺の進む道の行く末が。

そんなふうに俺たちは、銀行に行く前に打ち合わせた。
俺は、面倒くさいと、銀行へと向かった。
ただただカネが欲しくて。
人は、殺さねぇと。

俺は、受付のねぇちゃんに『カネを出せ』というメモを見せた。

そして、拳銃を天井にぶっ放した。
銃口からは、硝煙が立ち上り、受付のねぇちゃんの顔を歪(ゆが)ませる。
途端、静寂になる銀行。代わりに辺り一杯、火薬の香りが充満した。
のち、俺はつぶやく。

「カネをだせ」

と、ゆっくりと気分を落ち着けて、こころに余裕とゆとりを持ってだな。
俺は、人など殺さないという気持ちで。相方と約束をしたからな。
絶対に人は、殺(あ)めない。
殺めるもんか。

「助けて、助けて」

「大丈夫だ。安心しろ。殺さねぇよ。カネを出せと言っているだけだ」

「助けて。私には、家族がいるの」

「だから安心しろ。俺は、カネを出せと言っているだけだ」

「助けて。私には、守るべき家族がいるの」

「くそ。なんで分かんねぇんだよ。カネを出せ。ただ、それだけだ」

「助けて、命だけは。どうか命だけは、助けて。お願い」

「クッ、聞けよ!」

「助けて」

「だから聞けって。グッ! どんどんイライラしてきたぞ」

「助けて。私には子供がいるの。分かって」

「お前の方が、分かってねぇっての。まるで俺の相方だ」

「助けて。助けて。私は、あなたが怖いの。ただそれだけ。助けて」

「というか、ウゼェ。死ね」

外では、逃亡用の車のエンジンをかけて、相方が待っている。
そして、俺の相方は、こう思ったのだろう。
やっぱりな、と。

≪パーン!≫

ちっ、またやっちまったぜ。カネをくれて言っているだけなのに。
あの女が、助けて、助けてと、ムカツカさせるからな。
こんな銀行強盗の俺だって、人間だもの。
相田みつをじゃねぇけどよ。
しゃねぇじゃん。

「……しゃねぇじゃねぇよ。ちょっとは反省しろ。馬鹿やろう」

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↑俺の相方が、チクリと俺のこころを刺すw






最終更新日  2012年07月08日 21時43分24秒
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