2008/03/14(金)22:08
奈良のマスコットは鹿の角の生えた童子
奈良は最も古い都である。
至る所に歴史のあるのが奈良である。
紀伊半島の南東部に住むから、奈良は隣であり、
多い年だと1年の3分の1ぐらいの日数は、
奈良に足を踏み入れるが、
奈良は奈良でお吉野以南の奈良である。
その奈良の「平城遷都1300年祭」のマスコットキャラクターが話題になっている。個人的には、一見して小坊主に鹿の角が生えているユーモラスさと異様さを感じるマスコットだ。確かにユーモラスである。鹿の角の小坊主ののキャラクターを見て、直感的に浮かんだのは一休さんが悪戯をしているということだったが、一球さんは室町の話であり、それよりもはるかに昔の平城京の奈良を考えると一休さんではない。次に考えたのは、お地蔵さんであった。お地蔵さんにも様々な表情があると、改めて知ることになったある峠のお地蔵さんとそっくりであった。そのお地蔵さんは座っているから顔以外のイメージは違うが、顔はそっくりである。
個人的に、好きかといわれれば、好きではない。
それに、鹿が奈良を代表すとも動物とも思いたくない。
せんべいを貰う為に人間に擦り寄ってくる鹿が嫌いである。
鹿が嫌いなのは苦い経験があるからである。
大台高原でのことだったが、
夜中の山道に日本カモシカが立ちはだかり、
車に迫ってくるようで、肝と冷やした経験にもよる。
だから、鹿の角と奈良は関係ないと決めているわけである。
そんな事は兎も角、
決めるのは奈良県民であり、
野次馬の出る幕ではないが、
宗教的な問題で仏教会は反対という。
お寺の奈良でもあるわけで、
仏教会が反対するマスコットは、
果たしてどうなるかと、注目は続く。
愛称募集に全国から1万4539件の応募があったという。予想以上の反響に驚いていると奈良県の担当者の弁だというが、テレビで取り上げられ、反対運動も起こり、逆に宣伝になったということだろう。
鹿の角を持つ小坊主ではなく童子で、彫刻家の籔内佐斗司東京芸大教授の作品だ。籔内さんは「平城京造営のとき、都を守るため神々が鹿に乗って降臨したとの伝説に啓発された」と説明しているという。
坊さんに鹿の角が生えるのだから、
「仏から角を生やすのは冒涜くだ」などの、
声が上がるのは当然である。
県には発表と同時に多くの批判意見がメールや投書で寄せられたという。反対の市民団体は撤回を求め署名活動を始めたと報じられている。
当然賛成の声も多いから、
県はマスコットを変えるつもりは無いという。
「奈良らしくてわかりやすい」との声は多いようだ。
注目を浴び、宣伝になり、県は喜んでいるというから面白い。
反対の著名運動などは気にもしない感じだ。