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へっぽこ院長の独り言

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カテゴリ:徒然に

「試す、ではない。やるか、やらぬかだ。試しなどない。」

(スターウォーズ・ヨーダ)


臆病者にいい料理は作れない

独創的に、失敗を恐れず、何にでも挑みなさい
どこで生まれ育とうが、
他人に限界を決めさせてはいけない
あきらめなければ何でもできるのです
でも、偉大な料理は勇気から生まれる

(レミーのおいしいレストラン 料理人・グストー )


4日の午前中休みを取って国立村山医療センターに受診しました。目的は、免荷式歩行トレーニングが受けられるかです。私のからだは不全麻痺がのこっており、いわゆる実用的でない運動のかたまりです。温感や痛覚も傷害されています、それでも以前より改善されてきました。固有覚の位置覚や深部覚は存在します、足が何処にあるか、何処に触れているかわかります。尿意も便意も感じられ排泄感もわかります。残念ながら排尿は導尿に頼っていますが、排便は薬等一切使わずにすんでいます。私を診察してくれたリハDrは、優しい口調の関西なまりのある若い先生でした、簡単な経過概要と、筋力テストをし、トランスの状態を確認して一言、

『床から、車椅子に乗り移れますか?』

『?!!・・・・・やったことないのでわかりません』

えっと、思いましたC5の私には無理、しかしそのDrにはそう見えたのかもしれないと、何となく嬉しい気持ちになりました。床に降りることがトラウマになっています。動けない、虫のように這いずるしかできないと言うイメージが離れません。床に落ちるとパニックになります、リハ台では動けるのに呪縛がかかったように床では動けなくなる、それでも今度試してみようという気持ちになりました。

話がそれました、免荷式歩行トレーニングとはなにか、なぜ免荷式歩行トレーニングを受けたいのか。最近、脊髄損傷の免荷式歩行トレーニングの効果についての臨床例などの論文等が増えました。特に不全麻痺に対しての免荷式歩行トレーニング効果が高いと言われています。このトレーニングの理論のよりどころは、二つ原理に基づいていると言います。まず一つは、CPG(Central Pattern Generator)脊髄歩行中枢、脳から歩くための手足の動き受けた後、脊髄じたいがその動きの命令を出す神経回路が存在する。もう一つは、脊髄の神経回路じたいに学習能力があり、刺激を受けその影響が残ることにより学習し転用されると言います。以前は学習するような可塑性は無いと思われていましたが、最近の研究で脊髄歩行パターン発生器が人間にも存在することが様々な研究によりわかってきました。
私のような頸損は重度の障害が残りますが、不思議なことに足などを動かされると出てくる筋活動パターンが、脊損の方より健常者に近いそうです。上の方を損傷した頸損のほうが運動刺激に対して反射的に命令を返す脊髄量が多いと言われ、そのため歩行を取り戻す可能性も高いと言われています。そう聞きますと、上肢の不便さが少し我慢できる気がします。脳からの指令が無くてもある程度の歩行パターンを生み出す力が脊髄にはあるのではないかということらしいです。
完全・不全麻痺にかかわらず、ステッピング等のトレーニングを毎日続けていくと筋活動パターンに変化が起こり、筋電図などで観察してみると波形の振幅が大きくなり、パターンも綺麗な波形になってくるそうです。足を動かすことで、様々な感覚の情報を脊髄へと求心性入力され、歩行中枢を刺激・賦活し学習が行われ、神経回路内の伝達特性を変化させることが、免荷式歩行トレーニングの目的でありメカニズムだそうです。

国リハ時代に、Lokomatが研究用に設置されました。コンピューター制御で機械が、トレッドミル上で、歩かせてくれる優れものです。毎日、指をくわえて見ていました。担当PTK先生に乗せろと言ったところ、担当医に相談しろと言われ、相談したところ研究用なので無理と言われました。それでもK先生に食いさがったところ、赤居・中澤先生に伝えておいてくれると言うことでした。どうしてもというならリハ科に受診して泣きつけとのことでした。研究用なので難しいことはわかっていましたので、それ以上は言いませんでした。そして今回の受診となったわけです。Lokomatと違い、吊り下げ式トレッドミルは、二名の介助者が必要になります。現状の保険制度では、なかなか使いづらい事、不全麻痺である程度の運動が出来ること、などなど色々と問題があります。近くで使用可能な施設は、国立村山センター J-Workoutぐらいでした。
私を診察してくれた、若いDrは、

『基本的に、外来リハは受け付けておりません』

『しかし、入院なら受けられるかもしれません』

と言い、少しお待ち下さいと、診察室を出て行きました。しばらくして戻ると、

『医長に相談しましたら、長くても一ヶ月ぐらいならお受けできるとのことでした』

と言って下さいました。
家に帰られてご家族と相談され、OKならば、いつでもけっこうですから、また来院して、入院の相談をしましょうと言われました。心の中では、受けてもらえないと覚悟はしていたのですが、嬉しく思いました。しかし、退院から二年半、やっと仕事が順調になってきたのに、長期の休みは取れそうにありません、夏休みや正月休みに、たとえ一週間でもお世話になれればと思っています。これからハーネスなどを使った吊り下げのリハの工夫、J-Workoutにも興味があり、少しずつ調整しながら進めていきたいと思います。



photo by<>    





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最終更新日  2008/08/06 03:53:26 PM
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