神谷ちづ子・ついつい・一言

今年も、図柄を考え、文面を練り、印刷し、宛名を書き投函し・・という
年末の怒涛のような、年賀状送付作業を終え、
年初、届いた年賀状をめくりながら、ああ、あの人も定年なんだ、とか、
相変わらず元気なんだとか・・諸々思う日々を過ごし・・
と、一連の「年賀状関連行事」を無事一通り、やり終えました。

あとは、住所変更の方のアドレス帳を書き換え、
お年玉くじの番号を確認し・・という作業が残るのみでありますが・・。

ここに、もうひとつ、「この人とは今後、どうするか」的、
やや面倒な心理的選別作業があるのですよね。

私は、どちらかと言うと
「せっかくなにかのご縁でお近づきになったのだから、
せめて年に一度の年賀状でお互いの無事を確認し合い、
近況なんかを伝え合う付き合うを続けていきたい」派・・なんですが、
世の中には「こういう面倒な行事は省略していきたい」派も
いるんですよね。

特に、年を経て、現役から遠ざかっていくと、
いい加減もう、身辺をすっきりさせて、コンパクトに過ごしたい・・
と思う方も多いようなんです。

昨年、お慕いしていた上司夫人から、
「もう、自分も歳なので、来年からは賀状を失礼したい」旨の返事をいただき、
今年は、散々迷った挙句、出すのを控えました。

お返事はいりませんから私共からだけでも続けたいです・・
という気持ちもあるわけですが、「いらない」といわれて出すのも・・
とも思いますし。

一方で、「そうえいば、ここ数年、返事の一つも来ないな」
という人もいるわけです。
「もう、賀状のやり取りは止めましょう」
という暗黙の意思なのかな、とも思うわけですが、
「あんなに親しくしていたのに、まさか」という気持ちも捨てられない。

去年来なかったので、今年は出すのを止めたら、
今度は向こうから来てしまった・・という形で、
何年も、お互い、交代で出したり出さなかったり・・
という人もいますしね。

わずか５０円のことですし、
１枚余計に印刷するのなんて、簡単なことですし、
せめて「こちらから止めた」というのは、避けたいな・・と思いつつも、
気持ちのない人に出すのもなぁ・・とか思ったりもしてしまう。

おいおい、こっちの方が、先輩だろ・・と思う相手に、
せっせと一方的に出すのも、アホラシと思いますしね。

でも、ここで止めちゃうと、この人とは生涯、縁が切れるよなぁ・・
とも思うわけです。

そんなことで、この時期、つまらない逡巡を繰り返し、
結局、ま、来年のことだし・・と思考を年末に延期するわけでありますが。

たかが年賀状。でも、
その裏には、結構多くの、逡巡と人間関係の本音が
あったりもするんですよねぇ。

★写真は、民営化なった郵便局の年賀状ＣＭ．

なかなかいいコピーじゃないか、とは思ったのですけどね。