アルジェリアは、広い国なんですが、
地中海に面した1割の土地に、人口の9割が住んでいます。
何故かというと、国のあとほぼ9割が砂漠だから。
その砂漠に、12月30日31日と、行ってきました。
アルジェから飛行機で南下すること1000数百キロ。
訪れたTimimounは、「いかにも砂漠らしい砂の世界が広がる」と
言われている町なんです。
砂漠と言っても、ごつごつとした岩だらけの場所も多いのだそうで。
「アルジェリアに行くなら、一度は砂漠を体験してこないと」
「砂漠って、素晴らしい。人生観まで変わるから」
といろいろな人に言われたものでした。
そういうこともあって、「どうせ、ホテルは快適じゃあないのだろうな」とか、
「美味しいものも、ないのだろうなぁ」とか、
「どうせ行くならヨーロッパ」と傾く心を励まし励まし、
一度は体験!と、ツアーに繰り出したのです。
砂漠は・・圧倒でした。
冬の今、朝晩は震え上がるほど寒くなるのに、
昼は、30度近くなります。
夏は、もう、外には出られなくなるそうです。
右も左も前も後も、360度、
ただひたすら赤茶色の砂が広がるその真ん中に、
新しく出来た道路が、一本ポツンと走っている。
日差しを遮るものの一切ないその道端で、
住民が、乗合バスを待っていたりするんですね。
どこから歩いてきたのか、ここまで何十キロ歩いて来たのか、
想像するだに恐ろしいんですが、
いつ来るか分からないそのバスを、呑気にひたすら待っている。
この逞しさって、なんだろう?と思いましたね。
砂が押し寄せてきたり、あるいは雨にやられて、
住民が捨てていった・・という町をいくつも見ました。
石や土だけで造られた町は、人が住まなくなると
あっという間に崩れ落ち、廃墟と化す。
砂漠は途方もなく広く、途方もなく過酷で乱暴でした。
でもその中で人々は、諦めず、水脈を探し電気を引き、
原始時代のような作業ながら野菜を育て、
おおらかに豊かに生きているのです。
人間って凄いです。
そんな砂漠の世界でも、今、着々と道路は広げられ、
コンクリートブロックを使って、新しい町が作られつつあります。
太陽光発電の事業も、進められつつあるそうです。
サハラ砂漠で、太陽光エネルギーを作り出せば、
全世界の電気を賄うことだってできるらしい。
人間がこれからも生き残っていくためには、
まずは、砂漠の活用なのではないか・・とふと思いましたね。
で、砂漠で人生観は変わったか。
私のような俗物には無理だったかも・・ですかね。
★いろいろな写真を撮りましたが、元旦の写真でもあり、
「いかにも、砂漠」というのを選んでみました。