ジハード博物館、つまり聖戦博物館を見てきました。
アルジェリアで暮らすようになって、随分になるんですが、
武器博物館とか、こういう戦争関係は、
どうも拒否感があって、一度も訪れたことなかったんですね。
それが、急に「見ておこう」と思い立って、行ってきました。
アルジェを見渡す丘の上に、独立戦争勝利を記念する、
威風堂々のモニュメントがあって、
その1階が、博物館になっているんです。
フランスに占領されてから、ずっとの抵抗運動と、
最後の、壮絶なる独立戦争の詳細が、
絵や、リアルな写真や、パネルで詳細に説明されていました。
それは、想像していた通り、地方の郷土博物館的な、
垢ぬけない展示であるわけですが、
ガイド嬢(仏語)の説明を聞きながら、
アルジェリアの人々の、
独立までの強い思いがガンガンと伝わって来て、
日頃、こちらの人達が、戦争の話になると、
急に熱く、誇らしげに語り出すことが、
ようやく分かってきた、と言う気がしましたね。
歴史を少しばかし齧って「壮絶な戦い」なんて安易に使ってましたが、
文字通り、壮絶な戦いを、百年以上に渡る占領期間、
ずっと続けながらの独立だったわけです。
しかし、それだけの苦労を重ねて勝ち取った独立なのに、
政治家の汚職、原理主義の浸透、テロの横行・・と、
まだまだ、前途安泰ではないアルジェリアです。
振り返れば、まさにその通りなのですが、
人の営みというのは、歴史から学習していかないのですね、なかなか。
もっとも日本も、
ひとさまの国のこと、語れる立場でもないでいが・・。