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こんぶのぷらんぷらん日記

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Aug 11, 2011
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カテゴリ:国内旅行
 私が今まで見たことのあるお祭りの類で、一番心に残っているのは、秋田県羽後町の「西馬音内(にしもない)の盆踊り」だ。

 羽後町というのは秋田県の中でも南の方にあり、秋田市からも90kmくらい離れているので、秋田に住んでいた時も行ったことがなかった。でも、西馬音内の盆踊りというのがあるというのを聞き、軽い気持ちで、予備知識もなく行ってみた。

 私が行ったのは2004年なので、もうずいぶん前になるけれど、観光客は結構集まっていて、小さな町に普段の何倍??という数の人がぞろぞろ・・・。夜になり、町の人が輪になって踊るのを、取り囲むように観光客が観るというスタイル。飛び入りで観光客も踊れるというものではない。

 踊っている人の衣装は大きく分けて2種類あった。

西馬音内1

 こちらはいかにも日本の踊りという感じで、うん。きれいきれい。・・と思っていると

西馬音内2

 え?これは・・・頭巾と顔全体を覆う黒い布・・・よく見ると目のところに小さな穴が開いているのだけれど、遠目には真っ黒に見える。亡者をあらわしているという説もあるらしいこの衣装。どちらの衣装を着た人も、お囃子と唄にあわせ、優美に踊っているのだけれど、ずっと見ていると異界に迷い込んだような不思議な感覚にもなってくる。もしかして、中には本当に、この世の人ではない人も混ざっているんじゃないの・・・

 そもそも、お盆で帰ってきている霊たちを送るという意味があるのだから、そんな感覚になるのも無理からぬことなのかもしれない。とにかく幻想的で、ちょっとこわい感じすらする盆踊りだった。

 この年、私は仕事の関係で、この地域周辺に住んでいたある人の死に出会っていた。もちろんその人が亡くなったことそのものにはまったく関わりはなかったのだけれど、心に引っかかるものを持ち続けていたのだ。

 私の仕事はあれでよかったのだろうか、その人本人は死に際してどんな気持ちだったのか。

 ところが、この盆踊りを見ているうちに、不思議と心が軽くなり、その人の霊も慰められ、今は安らかに眠っているだろうという不思議な納得感が湧いてきたのだ。西馬音内の幻想的な踊りは、霊と、現世に残された人々両方を慰めるものなのかもという気がした。

 未曾有の大災害で多くの命が奪われた2011年。今年も来週開催されるらしい。西馬音内の踊りがまた多くの人と霊を慰めるだろうと思う。





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Last updated  Aug 12, 2011 03:49:08 PM
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