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ボラ太郎は今でいう“地域猫”のひとりでした。 32頭の捨てられ猫たちが、ボランティアの人からご飯を貰っていた地域で、 この子はいつも木の上にいました。 そして皆が食べ終わる頃に降りてきて、それぞれのお皿に残ったフードをこそげるように食べるのです。 その姿を見た時、あまりの哀れさに「うちで引き取る!」と決めたのでした。
でも、・・・臆病に見えたボラ太郎は、めちゃくちゃヤクザな猫! うちの子になったその日から、彼を入れたケージの前を通るだけで私は引っ掻かれ、外科に走るはめに。 先住の猫たちにも威嚇を繰り返し、(この子は一生ケージの中から出せないの?)と 私はめちゃくちゃ心配になったものでした。
でも! ボラ太郎がヤクザな猫だったのには、わけがあったのです。 ある時、異様な口臭があることに気づき、動物病院へ。 診察の結果は、歯槽膿漏!! すぐに手術が行われ、計3本の歯を抜いてもらったところ・・・ それからのボラ太郎は、まるで人(猫)が変わったように、甘えん坊でかわいい子になりました。 きっと、誰かが傍を通るだけで、歯がジンジン痛んだのでしょうね。
ボラ太郎は、“ぼんやしゃん”のニックネームで、当時私が連載していた 山と渓谷社の『月刊 ねこ100%』に毎号登場し、ファンレターも受け取るほどになりました。 彼は8年前、推定19歳で天国に召されましたが、今でも当時のファンから手紙が届きます(^~^)
「ぼんや兄ちゃんは、かっこいい猫だったでちゅ」(きこ) 「僕ね、ぼんや兄ちゃんのおかげで、この家に来られたんだよ」(こうき) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月06日 04時31分29秒
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