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華子は、渋谷のNHK近くに住んでいた時、出会ったコです。 夕方、東急本店通りを歩いていたら、コンビニの前に1歳くらいの猫と小学3年生くらいの男の子がいました。 「ぼく、その猫、どうしたの?」 と声をかけると、「車にはねられちゃったの。動けないの」 お小遣いで買ったという猫缶も食べてくれないと言います。
抱き上げてみると、後ろ足がダランと垂れました。そのまま男の子を連れて、近所の動物病院へ。 レントゲンを撮った結果、後ろ足はもう動かせないかも・・とのこと。 「苦しむようでしたら、安楽死も考えてください」 とお願いしました。
翌日、獣医さんから電話が入りました。 「目がね、生きたい、って言っているんですよ。 長期の入院になると思いますが、助かったら、飼ってやってくれませんか?」
「生きたい、と言っている」 その獣医さんの言葉に感動しました。 これは腹をくくるしかない! でも心配なのは入院費。 コンビ二の店長にお願いして、レジの横に募金箱を置かせてもらいました。 小銭でも、貯まれば2000~3000円くらいになるかもしれない。 そう思ったのです。
ところが! 開けてみてびっくり!! 募金は2万円を越えていました。 100円玉や500円玉がいっぱい。 1000円札が数枚。1万円札も1枚入っていました。
華子は約2か月の入院を経て、うちの子のなりました。(手術費&入院費は実費にしてもらえました) 事故で子宮が腸に癒着し、不妊手術ができないということで、 サカリがくるたびに大声で鳴いて、眠れない夜を作り出す子でしたが、 それでもあとから来たきこを娘のようにかわいがり、いつも抱いて寝る優しい子でした。
でも・・・・不妊手術を受けられなかったため、 乳腺癌になり、3回の除去手術もむなしく肺に転移。推定13歳で亡くなりました。 今から11年前のことです。
せめて腫瘍が米粒くらいの時に発見できていれば、あんなに苦しませることはなかったかもしれない・・・・。 当時の自分の無知さ加減に、今でも懺悔の気持ちがいっぱいです。 あれから、たくさん、たくさん、猫の病気のことを学び続けています・・・・。
『老人と犬(さくら苑の)ふれあい』 文春文庫PLUSより発売中。 600円+税。 写真=秋元良平(『盲導犬クイールの一生』の) 文=高野瀬順子(あびあんとー、こと私です) 犬5頭・猫4頭と暮らす横浜の特別養護老人ホーム・さくら苑。 お年寄りたちと動物の絆をカメラが追いました。 動物を苑に招き入れた、苑長の熱い想いが胸を打ちます。 楽天ブックスでも好評発売中。ぜひぜひ、ご覧になってくださいませ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月22日 04時43分05秒
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