2024/09/06(金)12:00
「きんかんトマト」と「ほうずきトマト」
子供の頃の夏休み、奈良県の母の実家に毎年行っていたことは何度も書いたが、
とにかく田舎なので庭が広く、そこを探検するのが楽しかった。
木の根っこを掘って、洗って、そのまま齧れば「にっき=シナモン」。
庭の奥の方には家族が毎朝食べるための卵を産んでくれるたくさんの鶏。
秋にはたくさんの実を送ってもらえた十数本の柿の木エリアがあったり、
迷子になりそうに広い庭は、都会っ子(一応)の自分には毎日探検しても飽きなかった。
時には大きな蜘蛛の巣に毒々しい色の蜘蛛がいて、足がすくんだこともあった。
母屋の近くに、黄色いミニトマトと赤いミニトマトがたくさんなっていた。
「黄色いのは金柑トマト。赤いのはほおずきトマトよ」と母のすぐ上の姉が教えてくれる。
この伯母さん、実はトマトが大の苦手で、私がトマトを食べた口で話しかけると
「トマト臭いから、あっち行って」と笑いながら言われたものだ。
今はどちらも「プチトマト」としてスーパーで売られているが、当時の横浜の八百屋では見かけなかった。
おそらく小さいトマトなど、人気がなかったのだろう。
「ほおずきトマト」で検索すると、ケーキ🍰に使われる食用の「ほおずき」がヒットした。
これは20年ほど前に、ケーキの上に載っているのを初めて食べた。
山梨県に旅行に行った際には、地元の高校で作ったと言う、その「食用ほうずき」を購入もできた。
「金柑トマト」の検索結果は、奈良県の小さな村で昔から作られていて、
その後、一度すたれたが、有志が復活させた、とある。
大きなトマトより、プチトマトが好きな私。
あの頃に覚えた味や食感が、忘れられないでいるのかもしれない。