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カテゴリ:ひろし少年の昭和ノスタルジー
ひろし君の家は梅ヶ丘駅前商店街のはずれに近いのだが、それでも駅から徒歩1分程度の距離である。向かい側に大きな金物店があり、寿司屋、洋品店、牛乳店、酒屋、床屋などが軒を連ねている。 その家の子供は男子2名と女子1名で、長男は中学生の勝也、次男は小学6年生の健二で、その妹がひろし君より二つ年上の笹子という女の子であった。健二は腕っぷしが強く、だいぶ年上なので近所のガキ大将だった。 「エイエイオー!」と気勢を上げて、ひろし君たちは決斗場所のねず山に向かって急いだ。全くの子供だったひろし君は、後先のことは何も考えずに、尊敬する健二の命令に従っただけだったのだが、ねず山に到着してびっくり仰天、というより猛烈な恐怖感に襲われてしまった。 ひろし君たちは喧嘩も何もせず、ただただ逃げまどった。あの踏切を超えれば自宅のある安全地帯に戻れるのだが、運悪くチンチンと警報機が鳴り、遮断機が下りているではないか。まだ電車は遠くのほうに見えるので、遮断機を潜って渡れないこともないのだが、踏切番のおじさんが睨んでいるので無理だ。 健二とひろし君は、無事に豪徳寺近くの踏切を越えて逃げ切ったのだが、健二がこのまま引っ込んでいるはずはなかった。読みが甘かったとひろし君に謝り、先に家に帰るように命じて、どこかに消えてしまったのである。ではそのあとの結末はどうなったのだろうか。 作:五林寺隆 ※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。 またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.13 12:08:34
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