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2018.10.11
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カテゴリ:小説



夫婦喧嘩は犬も食わない、、、そんなもの食べれば腹をこわします、ワンワン
猫に小判、犬に論語、人間に正義、、んっ?、、、、ワンワン

「賛成です!」 立ちあがったのは、読書好きのシェットランド犬だ。
「犬に自由を、あの徳川綱吉の時代の『お犬様の時代』の復活を取り戻そう、、革命ではなく、条件闘争なら、人間も『犬人平和会議』に加わってくれるだろう、私の考える、基本的犬権を守るための条件は以下の七項目だ。
1 散歩は犬の好きな時間にし、自由を縛る首輪や綱をつけない。ワンワン
2 お座り、ふせ、お手、等、しつけという、人間の傲慢な態度を辞めさせる。ワンワン
3 散歩道には犬のトイレを常設し、人前で尿や糞をする恥辱からの解放を求める。ワンワン
4 犬の熱中症対策を進め、部屋の温度は26度以下にする。ワンワン
5 臭覚は人間の10万倍、犬の顔のそばで人間は屁をしない、ワンワン
6 バター犬はセクハラであるので禁止する。キャンキャン
7 介護犬、盲導犬、、警察犬、セラピー犬たち、働く犬たちの労働者の権利を守る。ワンワン
どうだろうか、この要求を人間と協議してみては、今より、随分と良くなると思うのだが、、、」

 闘犬だった厳つい顔の土佐犬がラブラドールを制して、のっそりと立ちあがった。
「諸犬は忘れていないだろうか、我々が、このロイヤルリゾート『綱吉』になぜ入居したのかを。豪華な部屋、美味しい食事、自由な時間、犬が生涯幸福に暮らせる、犬の天国へ行こうと、飼い主に説得されて、この施設に入ったことを。それは嘘ではなかった。だが、我々は飼い主に捨てられたのも事実だ。それを忘れてはいけないのだ。キャンキャン、我々は他の犬が羨む超豪華な犬のパラダイスという名の姥捨て山に捨てられたのだ。」
「人間は、我々犬たちを一年間に、10万匹、一日270頭も殺戮していることを忘れてはいけない。人間は、年老いた犬を、病気の犬を、飼い主が飽きた犬を、飼い主の都合で飼えなくなった犬を、人間に逆らった犬を、迷子になった犬を、家庭内暴力から逃げてきた犬を、不倫犬を、不良犬を、訓練引退犬を、産ませるだけ産まして捨てられた繁殖犬を、ペットショップの売れ残り犬を、保健所に連れていく。そこはアウシュビッツ収容所と同じ、犬を殺すための収容所だ。」
「ウーウー、我々は、残酷な保健所に収容されず、恵まれた環境ではあるが、ここも保健所と同じ姥捨て山であることを忘れてはいけないのだ、ウーワン さらに、我々犬が、家族を失い、孤独に生きなければならないのは人間の我儘からなのだ、、、犬は親や兄弟と無理やり引き離され、人間によって、家族というものを奪われ孤独にされた。淋しくて、懐かしがって、遠吠えしても犬の遠吠え、人間にはわかってはもらえない。」
「親や兄弟のことを忘れよう、思い出すのもやめよう、癒されない孤独の隙間に、人間たちは優しい言葉を投げ、手を差し伸べて暖めてくれる。ワンワン 我々犬は孤独に負け、人間にすり寄ってしまったのだ。犬は人間に家族を捨てさせられたのだ。犬は自分の親犬や兄弟の犬と再会しても、知らんぷりしているが、世話になった人間のことはいつまでたっても忘れない忠犬になってしまったのだ。この事実こそが、犬にとっての最大の屈辱ののじゃないだろうか」ウーウー、

 黒毛の青年犬ラブラドールは首を縦に振って土佐犬に同意していた。犬たちの間に暗く黒い空気が流れた。忘れていたかった真実が土佐犬によって語られたのだった。暗い沈黙の空気が入道雲のように音楽堂の上に黒く広がった時に、
『AI犬縛りシステム』の帰館コールが鳴った。犬たちは突然向きを変えて、機械的に自分の部屋に向かって、歩き出した。

 ロイヤルリゾート「綱吉」の支配人、松平綱吉は、音楽堂の犬たちを窓越しに眺め、『AI犬語翻訳機』で盗み聞きし、『AI犬縛りシステム』の帰館コールのスイッチを押したのだ。
-グーグロ様、女房殿にも、『女語翻訳機』と、『女房縛り帰館コール』をつけられないのかな?-

(つづく)

作:朽木 一空
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Last updated  2018.10.11 11:06:35
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