助手席で口出し

2006/07/20(木)19:24

特例有限会社の社長さんへ

会社法(6)

 今年、4月まではあった有限会社は、5月から、特例有限会社になりました。ですから、かつて、有限会社の社長さんであった方は、今では、特例有限会社の社長さんです。現在、会社の社長さんといえば、日本では、株式会社を凌いで、特例有限会社の社長さんが一番多いです。 その、特例有限会社とは何か、ですが、4月までのとはまったく変わった、新しい履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を取られれば、よくわかります。 看板(商号)は、確かに、有限会社○○○なのですが、「公告をする方法」とか、「発行可能株式総数」とか、「発行済株式の総数並びに種類及び数」とか、が書き込まれており、内実は、まったく株式会社です。「株式を発行した覚えはない」と、文句を言っても、国会とお役所のまったく合法的に行ったことですから、まともに取り合ってくれるところは、おそらく、ありません。 特例有限会社は、特例有限会社のままにしておいた方が良いのか、普通の株式会社に移行した方が良いのか、が問題となります。 特例有限会社は、決算公告の義務がないとか、役員の変更登記をしなくてよいとか、確かに使い勝手が良い点があります。しかし、私は、いずれは株式会社に収斂されていくのだと思っています。 理由は、名前が悪いから。右へならへ的性向の強い日本人が、「特例」などと付くものに、執着するとは思えないからです。人間に譬えれば、「特例昭和生まれ日本人」というようなものです。それに、「いつかはクラウン」ではないですが、長い間、株式会社へのあこがれもありましたし。もっとも、今の、100分の一くらい1~2万まで減ると、骨董的価値が出るかもしれません。 以上は、あくまでも私の感で、責任は負いません。特例有限会社は、一旦普通の株式会社にすると、二度と特例有限会社に戻れませんから、十分、考慮されてお決めください。 手続は、商号を変更するため、定款を変更し、その後、株式会社の設立登記と、特例有限会社の解散の登記をすれば出来上がりで、収入印紙が、資本金の額によって異なりますが、通常、6万円かかります。

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