助手席で口出し

2007/07/26(木)01:41

ミラノ・マルペンサ空港

’07スイス(117)

 再び、「イタリア病の教訓」(松本千城著、洋泉社新書)からの引用です。  「ローマでは道路工事や交通規制のためバスのルートが頻繁に変更になる。これ事態は仕方のないことだが、ルート変更については乗客に何らアナウンスされないことが多い。バス停に張り紙もなければ、運転手が車内放送をしてくれるわけでもない。バスがいつもと違う角を曲がったとたん、乗客はざわつきはじめ、運転手に質問・苦情が殺到する。しかし運転手からすれば、ルート変更の通知はバス会社の「他の誰か」の仕事であり、自分の職責とは関係がない。したがって、詰め寄る乗客に対してまったく申し訳そうなそぶりも見せず、『今日はちょっと違うんだ』といってのける。」  これと同じような経験を、しました。  場所は、ローマではなく、ミラノ。  バスのルート変更ではなく、飛行機の離陸時間の変更です。  6時間近く、遅れました。  理由は、道路工事や交通規制ではなく、「機材繰り」のためです。  「機材」とは、日本語のイメージとは異なり、飛行機に使用する単なる機材ではなく、飛行機自体のことをいいます。  つまり、飛行機の調達ができないために、離陸時間を変更する、ということです。  アリタリアの従業員に詰め寄りました。  対応は、バスの、運転手と同じです。  日本人のおばさんで、この空港で、アリタリア航空の従業員をされている方がいらっしゃるようです。  かなり、ヒステリックに、「機材の調達ができない」というだけです。  「機材」を、「飛行機」とも言い換えません。  もちろん、飛行機の調達ができない理由は、訊いても、いいません。  「飛行機は、あちらこちらを飛んでいるのです。」と、いうような、あたりまえのことを言うだけです。  ローマではローマ人のように振舞え、です。  マルペンサ空港で何かあったときに、ぜひ、アリタリア航空の職員と掛け合ってください。  楽しいたびの思いでも、いっぺんに、吹き飛んでしまうことでしょう。

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