2011/12/03(土)07:32
橋下徹版船中八策(その1)
坂本龍馬のすごいところは、土佐藩の下級武士出身の脱藩浪人の身で、日本の新しい政治体制を作り上げようとしたこと。
西洋諸国の干渉を受けないために、内乱にならないように、という条件で。
そのためには、幕府に政権を返上させるようにしなければならないのですが、単に説得するというだけでは、誰がやっても、まず、無理。
ましてや、下級武士出身の浪人では。
戦略が必要ですが、その戦略は、というと、一方で、幕府に対抗できるだけの軍事力をもつ勢力を作り上げ、そののちに、幕府に対して政権返上を迫る、という、かなりシンプルなもの。
平和的に交渉で、というだけのものではなく、一歩間違えると、大変なことにもなりかねないが、結果は、条件がそろったためか、途中までは、かなり、見事に決まった。
そのあたりのことが、陸奥宗光著「後藤伯」に要領よく書かれている。
その下準備のための坂本龍馬の活動は、同時代の周辺の人にとっては、単に、何か訳の分からないことをチョロチョロやっている、というようなものだったと思いますが、本人は、おおまじめで、けっこう、楽しかったと思います。
で、最近の政治家で、楽しそうに政治をやっている人をほとんど見たことがありません。
まあ、どうやって借金を返そうか、どうやってあげあしを取ってやろうか、というようなことばかりを考えているのでは、当たり前ですが。
ところが、大阪市の新市長は、何か訳の分からないことをチョロチョロやっている。
大真面目に、けっこう、楽しそうに。