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2010年07月11日
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カテゴリ:健康と医学
口から飲んだアルコールは、まずアセトアルデヒドという物質に分解されます。

アセトアルデヒドは酢酸(食酢の成分)に代謝され、最終的には水と炭酸ガスになり体外へ排出されます。

このアセトアルデヒドを分解するアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の遺伝子がアルコール代謝の決め手なのです。

アセトアルデヒドと言う物質は、悪酔いの原因で、これがたまると顔が赤くなったり、気分不快になったりします。

このアセトアルデヒドをいくつかのALDHが酢酸に分解して無害化しますが、ALDHの一種であるALDH2をつくる遺伝子の型の違いがアルコール代謝に大きく関係しています。

なので、酒に強い、弱いというのは、アセトアルデヒドを分解する能力が高いか低いかということで決まります。

ALDH2をつくる遺伝子には、アルコールの分解能力が高いN型と、分解能力の低いD型があります。

誰でも両親からいずれか一つずつを受け継ぐので、人間にはNN型、ND型、DD型の三種があります。

NN型はアセトアルデヒドの分解が速く、たくさん飲める酒豪タイプ、ND型はそこそこ飲めるタイプです。

DD型は、体質的にほとんどアルコールを受けつけない、下戸(げこ)タイプです。

この下戸タイプは、採血の時のアルコール消毒した部分が真っ赤になるので、遺伝子検査をするまでもなく簡単に分かります。

外来に来る患者さんで一番の酒豪は一日に日本酒で2升という強者がいましたが、彼の肝機能は正常でした。

でも、よい子は真似をしないでね。






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最終更新日  2010年07月11日 10時24分06秒
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