ダブルの小部屋

2010/07/18(日)12:31

屋久島旅行2008-3

屋久島巡礼(9)

 この日記は、2008年の夏に行った3泊4日の屋久島旅行記の一部です。  旅は2日目へ突入。  一泊して、やっと朝から丸一日旅を楽しみました。 1.宿の朝  ぐっすり眠って7時半頃に起き、3人で朝食を摂る。  ガイドのkimiさんは9時に迎えに来てくれることになっていた。  小1時間ほどの余裕があった。  だいちは、昨夕の川岸で遊びたいと言ってもう水着に着替えていた。  わたしも妻も一緒に行くことにした。  だいちは川に入り、潜っては小魚や小エビを追い回し、浅瀬で水と戯れていた。  わたしは、カヌーに乗ってのんびりと、思いつくままに川を散策した。  グイグイグイと漕いでは、スイスイスイと進み、ゆらゆらゆらと流れに任せる。  あーなんて気持ち良いんだろう~。  妻は、相変わらず、スケッチブックを出して風景を描写していた。                      ~ 早朝の宮之浦川下流 ~ 2.屋久杉へ向かって  9時にkimiさんがやって来る。  車に乗り込み、旅が始まる。  車は南へ向かって走った。  「八重岳山荘ロッヂ」は宮之浦港近く、屋久島の北東部に位置する。  時計回りに南へカーブして南東部の安房あたりまで走った。  安房の道路沿いの弁当屋さんで昼ごはんのおにぎりを買う。  安房から山道を車で登り、屋久杉ランドを通って、宮之浦岳登山口まで向かうとのことだった。        ~ 途中、屋久杉ランドでトイレ休憩 ~     途中で「紀元杉」に立ち寄る。  車で行ける、お手軽な屋久杉(樹齢1000年以上の杉)のひとつだ。  樹齢3000年、上方は朽ちかけているが、根元の方は豊かに生き生きとして、たくさんの他の植物が着生していた。  周囲は観光客用に手摺つきの通路が綺麗に整えられていた。              ~ 紀 元 杉 ~           ~ 紀元杉の根元に触れる ~     ~ 紀元杉の周囲は綺麗に整えられていた ~  kimiさんに言わせると「有名な屋久杉は、たくさんの人の目に触れられるから、ほとんどが弱っているね」  「この紀元杉しかり、縄文杉しかり」とのこと。  確かに、無垢の自然というより、人工自然といった感じもした。  「紀元杉」の近くで「川上杉」というのも教えてくれたが、こっちのほうがより生き生きとしていた。           ~ 車中から川上杉を撮る ~  屋久島には、所々に水汲み場がある。  川からの水があふれる山肌に、人が汲めるように設えてあるようだ。  大概が竹の樋を通して水がちょろちょろと流れ出ている。  我々は、お昼の飲み水用にペットボトルに汲んで先へ進んだ。           ~ 水汲み場で水を頂く ~  宮之浦岳登山口(淀川登山口)に到着すると、もうお昼近くだった。  ここでドライブは終了。  kimiさんは「登山口を登る前に昼食だね」と、反対側の山道へと案内してくれた。  そこには、ユニークな屋久杉たちが幾つか立っていた。  1本1本丁寧に観賞しながら山道を分け入る。  天にそびえるものや、こぶが出来ているものや、捩れているものや、様々である。            ~ 巨木の森の中へ ~            ~ 天にそびえる巨木 ~         ~ 瘤のある木とねじれる木 ~      ~ 屋久杉の根元はまるで蛇が這うよう ~  わたしが何より感動を覚えたのは、根っこの力強さであり、そこに着生する蛇のような植物の生々しさだった。  山道は、在るような無いような、よじ登るような傾斜だったが、立ち止まり立ち止まり、樹々に魅せられ、みんな元気に登って行った。  樹々や自然のパワーをもらっていたからだろうなと後から思う。  そこに点在する、屋久杉たちは、確かに生き生きとして自然の力をみなぎらせていた。  そして、とある屋久杉の足元にスペースを見つけ、昼食を摂った。  そこは、後にkimiさんが「巨木の森」と名づけた場所だったのだと思う。 3.淀川小屋へ  「巨木の森」から引き帰えして、再び「淀川登山口」に戻る。  いよいよ登山だ。  とは言っても、およそ40~50分ほどの短い山歩きだった。  その道行きでも、いろんな植物を体感しながらの楽しい工程だった。  初心者でも楽しめる、快適な山行きだった。                ~ 登山道中 ~                ~ 登山道中2 ~           ~ 途中でヤクゴンに出会う ~  そうして辿り着いた所が、淀川小屋。  小さい小屋で、本格的に宮之浦岳まで登山をする人の為の休憩所の様だった。  淀川と言うくらいだから、そこには川が流れていた。  水の流れは穏やかで、沢もあり淀みもある川だった。  トイレを済ませた我々は、kimiさんに促され、川辺に降りた。  小屋の裏口辺りに、川へ降りられるちょっとした小道があったのだ。  水の好きなだいちは、泳ぎたいオーラをびんびんに発していた。  kimiさんが「泳げるよ」と。  結局、だいちとkimiさんとわたしが水着に着替えた。  そして、水に浸かって見ると、ありゃりゃびっくり、冷たいのだ。  5℃位だったろうか、天候も陽が射したり曇ったりで、そんなに泳ぎには適していなかった。  しかし、だいちは平気ですぐに川に身を浸け、潜ったり浮かんだり。  触発されてわたしも水に入り、気の向くままに上流の方へ進んで行った。  kimiさんもご一緒してくれた。  そう、ガイドなのだから。  途中、一人だけ浅瀬を歩いている人とすれ違ったが、後はほとんど貸し切り状態だった。           ~ 透明で素晴らしい水質 ~           ~ 恐る恐る水に入ってみる ~             ~ 元気な笑顔のだいち ~             ~ 水に浮かぶだいち ~               ~ だいち、泳ぐ ~  浅瀬があったり深みがあったり岩や砂利の川辺があったりの淀川を、少しずつ上流へと進んでいった。  泳いだり、歩いたりの繰り返しで進んで行く。  わたしは、木々の間から差し込む陽差しで時々震える身体を温め立ち止まざるを得ない。  だいちは、何故か寒さを感じないらしく、そんなことも不要でずっと川の水に浸かっている。  思う存分水と戯れるだいちは、満足そうだった。  わたしも、とても楽しかった。  そんな風にして3人は、川と遊んだのだった。  妻はどうだったろう?  彼女はずっと起点の川辺で我々を眺めていたようだった。  帰りの車でkimiさんから聞いたことだが、淀川小屋の標高は1300M位だという。  日本の川でも屈指の高さだ。  そんな標高の高い川で泳いだ。  ということが、だいちにとって自慢の種になったということは言うまでも無い。  屋久島旅行の第2日目の半分までの道行きで、今日の日記を終わります。(つづく)                       ~ 陽が差し込む淀川の風景 ~

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