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クローンを描いた作品は昔から多くあり、名作と言われる小説やSF映画などがありますが
「ブラジルから来た少年」はグレゴリー・ペックとローレンス・オリビエの最後の対決が見ごたえある映画になっています。
ローレンス・オリビエがショぼいおじいさんになり、グレゴリー・ペックが憎たらしいナチスの残党者に
なっていたのが印象的です。
原作は「ローズマリーの赤ちゃん」「死の接吻」で女性に人気のあるアイラ・レヴィン。
監督は「猿の惑星」「パピヨン」のフランクリン・J・シャフナー、1978年制作
アウシュビッツで人体実験を繰り返し、死の遺伝子学者「死の天使」「クローン技術者」として恐れられた、南米に潜んでいる「メンゲレ博士」が陰謀を巡らせる話です。
メンゲレが65才の男性を殺害する陰謀の、その謎が次第に明らかになります。
陰謀の場面を録音したジャーナリストが、情報を「ナチス残党狩り」で知られる、ナチス復興を根絶やしにするローレンス・オリビエが知るところで謎が分かるようになります。
メンゲレはウルグアイで少年らの目の色を青くする実験を行っており、何らかの遺伝子操作でクローンをつくろうとしているが、なぜ94名の65才の白人を殺害しようとしているのか。
殺された65才の男の家族を調べるうちに全員の息子が養子として迎えられたことが分かり、ある男の父親が65才の時に父親を亡くしたという同じ環境を、男の子全員に与え、同じ成長と、同じ指導者としての疑似「ナチス世界」を作ろうとメンゲレはしていたのです。
メンゲレはヒトラーが亡くなるときにクローンをつくろうと髪の毛を保存し、その細胞より94体のクローンを作って白人家庭の養子にします。そして65才の父親のいる全家庭を訪れて父親を殺害しようとします。
そこにローレンス・オリビエも訪れ、ヒトラーそっくりの子供とも鉢合わせします。
結局はメンゲレはクローンから殺されるのですが、クローン息子は最後のシーンでメンゲレを殺すところを写真にとり、ヒトラーそっくりの目で写真を眺めているところで終わります。
数あるナチスもので、最初見たときはトンデモ話のように思いましたが、クローン技術が実際に活用されている現在は闇の世界では、SFではなく現実にクローン人間が生まれているのではないかと思うのです。
クローンではなくても受精卵をを作り変えて遺伝子が変えられ、次世代に引き継がれて、世界が「バイオハザード」になるのは絵空事ではないような...