2005/08/19(金)08:58
独り言
何故タルコフスキーの日記が面白かったのかと思う。タルコフスキーはあまり自分の映画について、公の場では発言しなかったらしい。そのせいもあって、作品に対する理解もなかなかされなくて、誤解されやすかった。でも日記ではとても饒舌だし、感情的で、感動しやすくて、怒り易くて、人間らしい。お金にもいつも困っていた。晩年は自分で自分を天才と書いたりしていた。天才なのに何故貧乏なのかと嘆くというか、怒ってるって感じだった。旧ソビエトだから多額のお金を出してもらって、収益の少ない映画が撮れたと言う人もいる。採算のとれない映画は普通撮らせてもらえないと。そして何処の国に行っても彼は不満だったと言う人もいる。必ず彼の芸術を理解しない人と遭遇するから。亡命しても確かに良くはならなかった様だ。日記には等身大のタルコフスキーがいる。ドフトエフスキーを最も理解していた人だとも言われていた。タルコフスキーを通してドフトエフスキーが表現されていたとも。「鏡」はタルコフスキーの人生がかなり反映されているとMさんが言っていた。そして分りにくいと。最初に出てくるエピソードは人の存在というものを考えさせてくれるとも。「鏡」についてのものを読んでも良く分らない。やはり観てみないと。観ても分らないかもしれない。でも観たくてもなかなか観れないのがタルコフスキーなのだろうか?直ぐに観れないところが。
このところあまり進んでいない。書き始めと随分変わった。手術したことはないけれど、手術しているみたいな気がする。良くない所を切って、治してゆく。切ってしまったものが良かったりするかもしれない。手術だって失敗はあるし。残して置かなければならないものを切り捨ててしまったり。余計なものを挿入してしまったり。
でも良いと思おう。自分が読んでみて良いと思うならそれで良い事にしょう。明日はもう少し進めたいと思う。出来れば。