2004/09/28(火)09:35
「迷惑をかけない人」を望む母親が増加
このところ、肉体労働と知的作業を繰り返していて、実にバランスのとれた日々・・。
今日は、まるごとのんびりできる日の予定なので、本当に嬉しい。
職業を持っているわけではないので、忙しいといってもたかがしれているのだけど、人間というものは環境に慣れてしまうもので、今の私は毎日のように予定が入る状態は何だか息苦しくなっている。
というわけで、久しぶりの日記。
今朝の新聞の家庭欄に、「ベネッセ子育て生活基本調査」のことが紹介されていた。
詳しくは、「第2回子育て生活基本調査(幼児版) 」幼稚園児・保育園児の保護者を対象に(2003年実施)をご覧になっていただきたい。
この中で、「将来どのような人になって欲しいか」という質問で、
前回(1997年)の調査と比べて上昇したのが、「他人に迷惑をかけない」であり、
反対に低下したのが「自分がしたいことや夢を持ち続ける人」であったという。
「社会的協調への期待が強まり、反対に夢や意志、誠実さなどが期待されなくなっている」と分析されている。
・・うーん、いよいよ日本人は小さくなってしまうな、という印象。
私は、「人と迷惑をかけあって生きるのが自然」と考えている。
もちろん、人を殺したりなど反社会的行為に及ぶのがいけないことは自明のことだ。
だが、「迷惑をかけてはいけません」をあまりにも強調して育てたら、子どもは自分の気持ちを抑圧し続けなくてはならない。
多少の迷惑はお互い様。
相手が嫌がったら反省してゴメンナサイ。
自分が助けてもらったら、また自分が誰かを助けて帳尻を合わせよう。
そのような態度を身につけることこそが大切だと思う。
少年犯罪の増加は、失敗を許さず、まわりに協調することばかりに神経を使い続けて、子どもの自由で自然な心をないがしろにしてきたツケではないかと思う時がある。
親が望む「まわりの人に思いやりがある心優しい人」は、お互いに迷惑をかけあい、それを許しあう体験がなくては育たない。
そして、自分の心の中に夢や希望を育てなくては、人は何を目標に元気に生きればいいんだ?
親も子も、矛盾の息苦しさの中にもがいているのだと思う。
私は若いお父さんやお母さん達に伝えたい。
もっと気を楽にして子育てをしてください。
ケンカして仲直りして、小さな迷惑や失敗の体験をいっぱいさせて、多少の迷惑や失敗は必ず取り返しがつくのだと体得させてください。
お父さんやお母さんも、失敗や迷惑をかけあって生きていて、それでも大丈夫なんだよと見せてあげて欲しい。
そして、「何よりも、あなたが笑顔で生きているのが一番嬉しい」と、ことあるごとに子どもを抱きしめてあげてほしい。
両親の笑顔を道しるべにして、子どもは大切なことを学んでいくはずだから。