マイペース70代

2006/04/11(火)16:02

北海道新聞社説「合併の影」

つぶやき、人間関係(697)

今朝、北海道新聞の社説-合併の影*中止でいいのか文学賞-(4月11日)を読んで、ビツクリ。 昨日の日記「市町村の合併に思う」に書いたことが書かれているのだもの。 私と違ってプロが書いているので、 当然ながら社説の方が詳しいし、説得力がある。 記録のために、その社説をコピーしておく。  「合併の影*中止でいいのか文学賞」 (4月11日)  一九九七年に創設され、毎年、全国から応募がある「オホーツク文学館短歌・俳句賞」が本年度から中止となった。  事実上の主催者だった網走管内旧生田原町が昨年、遠軽町などと合併、新しい遠軽町が事業見直しの基準に照らして取りやめを決めた。旧町住民からは反発も出ている。  市町村合併では、旧市町村の遺産を新自治体にどう継承するかが合併の成否をも左右する焦点だったが、合併後に問題が明らかになった形だ。  性質はやや異なるが、桧山管内せたな町では、旧瀬棚町の国保医科診療所を中心に進められてきた全国的に評価の高い予防医療が、医師の辞職で継続できなくなる問題も持ち上がった。  事業を継続するかどうかは一概には言えないにしても、地域が象徴のように育ててきた事業については、とりわけ慎重な判断が必要ではないか。  合併は、新しい特例法で今後、第二次の動きも予想される。住民に不安や不満を残す「あしき先例」にならないよう、十分に論議を尽くしてほしい。  旧生田原町は「文学のまち」づくりを掲げて、オホーツク文学館の運営や文学碑公園・歌句碑ロード整備などと合わせて短歌・俳句賞を中心的な事業に位置付けてきた。  入賞作は石碑を建ててもらえるという賞品のユニークさもあり、短歌・俳句賞は開催九回で道内有数の文学賞に育った。文学フォーラムなど関連のイベントも意欲的に開催し、三万五千人の来町者を数えた年もある。  遠軽町教委はこの事業について「町民参加が少なく町全体の事業としての平等性が低い。将来の継続性も見込めない」と厳しい評価を下した。  「箱もの」のように形があるものではなく、町民が受ける利益も計りにくいところが決定的だったようだ。  しかし、地域が大切に育て、町外から評価を得た事業が、事務的な手続きだけで打ち切られるのは釈然としない。「地域と相談もなく一方的」という声もある。  町の一体感は、ひとつひとつの地域を大切にすることによって生まれるものだろう。住民の納得がなければ新しい町づくりに禍根を残す。  地域住民の側にも、自ら遺産を守る意識が欠かせない。  合併は行政の効率化が大きな目標の一つだ。打ち切られる事業がでてくることは当然、予想される。旧生田原町に限らず、自分たちにとって大切な事業は、自分たちの力で守るという主体性が求められる。  「身近な自治」のためには地域審議会や地域自治区の制度がある。しかし、制度に頼るだけでは十分とはいえない。自分たちの歴史や財産を守り、生かし方を話し合う日常的な活動が何よりも大切だ。 

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