春の町内会清掃日。
もう何年も、隣近所の人たちと顔を合わせるのは、春と秋の清掃日くらいになってしまった。
私が結婚したころは、葬儀も区内の人たちが手伝うことが多かったので、
ご近所さんともその時に色々な話をする機会があったけれど、
最近では葬儀場に受付や食事などの葬儀に関わることは頼むことが普通になり、
同じ班内に住んでいても、背中合わせの住宅に住んでいる人とは顔を見る機会も激減。
さらに最近では、町内にお悔やみ回覧を回さない人が増えて、
班内の家族が亡くなっても気付かないことさえ稀ではない。
煩わしいことが減って楽のかもしれないが、それでいいのかと思うこともある。
私達の班も高齢化が進み、清掃に出てこない人も増えた。
新しく転居してきた若い世帯もあるのだが、その場合は清掃に参加しない人も多い。
久しぶりのご近所のおばさん達のおしゃべりで、
お互いの健康のことや新旧住民の情報交換などをしたけれど、
顔を出さない人のことは互いに気がかりではあるけれど、
踏み込んで付き合おうともしていないのが現状。
道路を挟んで向かいの班に至っては、
アパートやマンションなどでどんな人が住んでいるのか全くわからない。
清掃に出ている人も、数少なくなった戸建ての旧住民のみ。
その人たちも年々高齢化するのだから、これからどうなってゆくのか。
それでも、顔を合わせた人たちとは、「元気でいましょうね!」などと声を掛け合ったり、
我が家のはみ出た芝桜を欲しいという人もいてお分けしたりと、
久しぶりのご近所づきあいの時間になって何となく心温まる人一時になった。
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