2023/11/11(土)13:32
民族としてのトラウマ
ガザで国連職員100人超が死亡 1カ月超の犠牲者数で最悪11/11(土)
病院の地下にハマスが潜んでいるとの理由で、容赦なく病院までを攻撃するイスラエル。
ずっとこのニュースを見ていると辛くなるのでチラチラと見るだけなのだが、
いくら突然のテロで襲われたとしても、イスラエルのやり方は常軌を逸しているように思い、
何故なのだとずっと考えていた。
そして思うのは、これは民族としてのトラウマによるパニック的な戦闘ではないかということ。
イスラエルつまりユダヤの人たちにとっての最大のトラウマは、ホロコーストだろう。
国土を持たぬことが、第二次大戦の時のナチスによるホロコーストにつながった。
あのようなことがまた起きるのではないかという恐怖と共に、
イスラエルの国を何としても拡大しなければという執念につながっているのかもしれない。
だとすると、ガザ地区をどれほど破壊しようと、
その地区に住んでいる人たちの犠牲がどれほど多かろうと、
イスラエルが安心できる状態まで占拠することになるだろう。
私達のような遠い国から見たら、イスラエルのやっていることは
ガザ地区へのホロコーストのように感じるのだが、
彼らは「こんなものと我々が受けたホロコーストを一緒にしないでくれ」という感じなのかもしれない。
過去の異常な恐怖体験がトラウマとなり、似たような状況になると過剰反応したり
パニックを引き起こすことは珍しくはない。
個人の場合は、時間をかけた治療や癒しやカウンセリングなどにより、
薄皮を剥ぐように軽減・回復していくだろう。
しかし、民族としてのトラウマはどうなのだろう。
考えてみたら、それぞれの国や民族には、トラウマになっているかのような歴史がある。
私達の国、日本はどうかと考えてみる。
多分、直近のトラウマは大東亜戦争の敗戦だろう。
大国アメリカに無謀にも攻撃したことでひどい展開になり
最後は広島と長崎に原爆を落とされたことで、
日本人はアメリカの強大さと恐ろしさを見せつけられた。
もう、絶対にアメリカには逆らえないという深い傷を負ってしまったのかもしれない。
だから、いつもアメリカに従属したような態度ばかりなのかもしれない。
他の国々にも、国や民族としてのトラウマがあるのだろう。
だから、いつまでたっても国や民族同士の紛争は終わらないのかもしれない。
それにしても、争いの中で命を奪われ恐怖におびえるのは、いつも弱い立場の人達なのだ。
ウクライナとロシアの争いも収束の兆しは見えない。
本当に無力感を覚える。