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テーマ:結婚(618)
カテゴリ:***** 伝記 *****
文豪ゲーテは恋多き人。
生涯に、幾人もの恋人と出会います。 そんなゲーテが結婚したのは、16歳年下のクリスティアーネ。 長く辛い愛人生活の後のことでした。 ゲーテは高名な文豪にして、枢密顧問官。 一方のクリスティアーネは、教育を十分に受けられなかった造花工場で働く女性。 貴族社会の風は、そんな彼女に辛く当たります。 結婚に際して、既に妊娠していた彼女は犯罪者扱いをされ、郊外に追い出されます。 その間も、ゲーテは新しい愛人との交際を続けます。 ゲーテの全てを受け入れること。 それが彼女の宿命でした。 晩年、病気のゲーテを看病するクリスティアーネ。 しかし彼女の体調は、ゲーテ以上に悪かったのです。 結局、彼女は病に苦しみ、16年も早くゲーテより先立ちます。 彼女の最期の日々に、ゲーテは彼女を看取ろうとはしませんでした。 彼女の死に耐えられない。 それがゲーテの言い分でした。 ゲーテも来ない寝室で、彼女は長い病気の苦しみに、孤独にもがきます。 孤独から、強い痙攣の苦しみから開放された、彼女の直接の死因は尿毒症。 そして初めてゲーテは、友人に手紙を書きます。 「私の愛する人が、かわいい妻が、この日我々のもとを去った」 孤独な妻には、かけられなかった言葉です。 天才を愛することは、かくも残酷なことなのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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