西洋陶器を求めて - 内外の洋食器 -

2007/09/02(日)22:57

コロンブスによる大虐殺  ― 蚊 ―

***** 伝記 *****(211)

コロンブスによる大虐殺。 今日、アメリカで認められつつある出来事です。 新大陸アメリカに移住した欧州人は、新大陸に災いをもたらします。 それは天然痘。 免疫を持たない先住民は、次々と病に倒れます。 1520年までのわずかな期間で、全人口の80%が亡くなりました。 特に、イスパニョーラ島のタノイ族は、500万人が全滅。 500万人は、当時のイギリスの人口より多い数。 まさに、コロンブスによる大虐殺でした。 しかし先住民からの報復もありました。 欧州人は先住民を奴隷として船に乗せます。 もちろん、飲み水として多量の水も。 その水には新大陸にしかない黄熱病を運ぶ蚊が住んでいました。 奴隷たちは黄熱病に抵抗がありますが、船乗り達は次々倒れ、帰国時の船乗りは1/3しか生き残りません。 そして生き残った船乗りは、欧州に黄熱病を広めます。 それはまさに新大陸の呪いでした。 黄熱病の症状は、映画エクソシストを連想させます。 腕や脚が折れたと思うほどの激痛に患者は暴れます。 患者をベッドに押さえつける医師。 強烈な頭痛と目の痛み。 肌は黄色くなり、眼は赤く染まる。 口と鼻からは血が滴り、そして真っ黒な嘔吐物を吐き出します。 あまりの悲惨さに、人々は祈るしかありません。 神様、新大陸からの悪魔を払いたまえ! 謎の病気、黄熱病は長く、人々を苦しめます。 後の時代でも1793年のフォラデルフィアでは、人口の1/10が黄熱病で亡くなります。 黄熱病。 その病気には、新大陸の奴隷達の怒りが込められていたのです。 そして今日、私たちは新たな奇病に遭遇し始めています。 あなたには聞こえますか。 あの地球の怒りの声が。   

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