西洋陶器を求めて - 内外の洋食器 -

2009/10/28(水)21:01

飢えへの怖れ ― 生物兵器 ―

***** 科学 *****(229)

いもち病菌は、イネの大敵。 1940年代の米国は、いもち病菌の生物兵器化計画を立案。 風船爆弾で、菌をばら撒く計画も検討されました。 1950~60年代の、朝鮮半島やベトナムへの介入。 その折は、コムギ黒さび病菌やジャガイモ疫病菌も兵器化が検討されました。 例えば米国は、コムギ黒さび病菌の胞子を30トン以上生産。 これは全世界の小麦を、すべてさび病にするのに十分な量でした。 そしてソ連も同様に研究。 その計画は、大陸弾道間ミサイルで、胞子をばら撒く作戦でした。 特にアメリカでは、この黒さび病菌の兵器は有望視されました。 核兵器で生き残った人を、飢えさせ殲滅するために。 しかし1969年、ニクソン大統領は生物兵器開発計画を中止宣言します。 軍事利用が難しいとの説明でしたが、事実は他国による生物兵器の利用を恐れたため。 生物兵器は、核兵器より容易に、しかも安価に製造できる兵器だから。 日本も生物兵器には脆弱です。 特に、「コシヒカリ」は、いもち病に最も弱い品種。 味の良い米は、病気には強くありません。 ましてや日本の食糧自給率は、恐ろしいほど低いレベル。 米を滅ぼすいもち病。 米国による核兵器後の生物兵器による殲滅。 米という文字には、滅びの文字が似合うと知りました。 【参考図書】 ニコラス・マネー,「チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話」,2008年,菊地書館,299P    

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