|
テーマ:ささやかな幸せ(6727)
カテゴリ:***** 文化 *****
関西ではベイゴマを、「バイゴマ」と呼ぶという。
しかし周囲には、誰もそう呼ぶ人はいません。 巻き貝のらせん。 そのらせんを、見つめる人。 この貝を回したら。 そう思う人が、その時、いました。 巻き貝の貝殻に、土をつめて。 ひゅんと回す、その貝殻。 揺れながら、激しく回る、その貝殻。 回ることで、貝が再び得た、新たないのち。 バイガイ。 それが、その巻貝の名前。 バイガイの貝殻に、土をつめて回したから。 人が呼ぶ、そのコマの名は、「バイゴマ」。 命を失った貝殻に、いのちを、もういちど。 バイゴマは、生きた証しの貝殻へに、 いのちを返す、おもいやり。 誰も、みつかりません、それなのに。 バイゴマと、呼ぶ人が。 誰も、教えてくれません。 いのちへの、おもいやりを知る人を。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[***** 文化 *****] カテゴリの最新記事
|