|
カテゴリ:***** 科学 *****
18世紀後半、ハンガリーのケンぺレン男爵が、チェスをする自動人形を作りました。
この自動人形は強く、連戦連勝を続けました。 しかし、このチェスの名手の自動人形を疑う人は、少なくありませんでした。 作家のエドガー・アラン・ポーも、この人形を疑ったひとりでした。 ポーがこの人形を否定する理由は、次の通りでした。 「機械は既知の条件からしか結果を出せず、未知の条件では答えを出せない。」 ポーの説を裏付けるように、チェスの自動人形のからくりが明かされました。 自動人形を操作する機械室に、チェスの名人が隠れて人形を操作していたのです。 2017年5月20日、第2期電王戦でコンピュータPONANZAが、佐藤名人に勝ちました。 4月1日の第1局に続く、コンピュータの連勝でした。 今日では、将棋でもコンピュータの勝利は珍しくありません。 チェスの世界も同様です。 今ではコンピュータ同士のチェスの試合も行われています。 かつての自動人形の様に、人がコンピュータの代わりをする必要はなくなりました。 今はコンピュータが人の支援をする時代です。 将棋やチェスでコンピュータと争うのではなく、コンピュータの能力を鍛える。 自動車が人より速く走り、飛行機は人が跳べない空を飛ぶ。 完成した機械に人ができないことができるのは、当然のことなのです。 コンピュータの能力を認めて助け合う、21世紀はそういう時代になるでしょう。 人がコンピュータを作ったのは、人を助ける友が欲しかったのだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[***** 科学 *****] カテゴリの最新記事
|