2019/07/20(土)14:55
京アニ、夢を追いかけた人達へ
アニメ好きの人で、京アニを知らない人はいない。
本当にアニメが好きな人達が作った作品だから、その作品には一切の手抜きがない。
好きなアニメを通じてメッセージを伝えたい。
作品からは、作り手のそんな想いや夢が伝わってくる。
それなのに、夢を追い、夢に真剣に対峙した人達に、突然の悲劇が襲い掛かった。
誰がこの残酷な現実を予想できただろうか。
ご冥福をと、安易に言う気持ちにはなれない。
京アニ・クオリティは、クリエータの最高の技術と熱意の成果。
その高い完成度は、多くの人々を惹きつけた。
ただ、人々を引き付けたのは、そればかりではない。
私は京アニの作品の中で、特に「中二病でも恋がしたい!」が好きだった。
この作品のヒロインは、中二病。
思春期にありがちな空想や夢の世界に生き、高校生になっても現実を直視できないでいる。
友達は、すでに中二病から卒業し、ヒロインの生き方を否定する。
「夢を追ってばかりじゃ駄目。現実を見ろ」と。
それでも夢を追い、中二病から卒業できないヒロイン。
そんなヒロインの純粋さや不器用さに、時には友達も懐かしい夢の世界に引き戻されてしまう。
そこには、笑いがあり、希望があり、未来への可能性があった。
そして、友達は気づく。
どうして、夢に生きては駄目なのだろうかと。
なぜ、夢に生きては駄目なのか。
なぜ、おとなになるには、夢を捨てなくてはならないのか。
その問いかけは、見る側の私達自身の問いかけにも変わっていく。
そして、気づく。
この作品の作り手も、同じ問いかけをして、同じ答えを探そうとしているのだと。
ヒロインの悩みは、見る側の問いかけに変わり、作り手と思いをひとつにする。
いつしかヒロインを応援し、同じ答えを探している。
夢をあきらめなくていい。
あせらずに、自分らしく生きればいい。
そんな答えを、見る側も、そして作り手も願っている。
作り手と純粋な想いを共有できるから、京アニの作品は人気がある。
そしてその作品で導かれる答えは、いつも優しさに満ちている。
京アニ、純粋に夢を追いかけた人達。
夢はまだ途中だったけど、あなたたちの想いは届いたから、
だからもう、静かに、おやすみなさい。
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