|
テーマ:石仏を訪ねて(60)
カテゴリ:化粧地蔵
![]() にほんブログ村 岡山県南 児島半島の化粧地蔵について、思う所を書き記します。 多くの指摘がある様に、児島半島の化粧地蔵には地域差があります。 その違いは、児島半島の南北で大別できます。 1) 児島半島南部 玉野市胸上地区を中心として、幾つもの化粧地蔵が点在します。 多色の鮮やかな彩色が施された化粧地蔵がこの地域の特徴です。 子供による地蔵盆での絵付けを思わせる化粧地蔵もあり、 化粧地蔵の文化が受け継がれている地域のようです。 ![]() 【沼の地蔵】「化粧地蔵でほのぼの(その2)」 西は大薮・山田地区、東は小串地区に化粧地蔵は分布します。 胸上地区より西の大薮・山田地区では化粧地蔵の彩色が薄れ、 化粧地蔵の文化が薄れつつあるようにみえます。 一方、西の上坂地区では石の屋根で覆われた六地蔵が多く、 彩色も鮮やかで、化粧地蔵の文化の健在ぶりがうかがわれます。 ![]() 【下山坂の地蔵】「化粧地蔵でほのぼの(その8)」 2) 児島半島北部 正確には半島北西部、玉野市八浜地区にも化粧地蔵が点在します。 朱色のベンガラをスプレーで吹き付けた彩色が特徴です。 ベンガラの彩色は主に胴部に施されます。 吹き付けではなく塗りによる彩色の場合にも体は赤く塗られ、 顔の彩色は薄いものが多い様です。 ![]() 【八浜児島淡水湖近くの化粧地蔵】「化粧地蔵でほのぼの(その38)」 朱色へのこだわりは、朱塗りによる厄除けを連想させます。 天然痘の赤を意味する彩色で病魔を避ける。 地蔵盆の主役は子供でもあり、ベンガラは厄除けの意味でしょう。 ベンガラを吹き付けても、彩色が楽になるとは思えません。 ただ、吹き付けでは、技能の差は表れ難いかもしれません。 吹き付けには、技能の未熟な小さな子供でも 彩色に参加できるようにする意味があったのでしょうか。 幅広い年齢の子供が参加できれば、化粧地蔵の文化が 継承されやすくなるでしょう。 八浜地区のベンガラの吹き付けに、文化の伝承の工夫があるなら、 素晴らしい工夫だと思います。 以上の様な感じで、化粧地蔵について自由に記そうと思います。 【 備前焼 】 ![]() ![]() < ↓ ランキングクリックはこちらから > ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[化粧地蔵] カテゴリの最新記事
|