G20 韓国

G20首脳会議は、UNに加入している192カ国の中から経済的に影響力がある20カ国の首脳の集まったものである。G20首脳会議が何であり、どのような仕事をするのか詳しく調べて見ると、それは正しく私たちが毎日生きて行く経済環境を作り調節する「地球村指導者の集まり」である。難しく遠くに思われるG20首脳会議。簡単なQ&Aを見てみよう。

G20の「G」は何の意味なのか？

「G」はグループ(Group)の略語で「集まり」を意味する。G20加盟国はアメリカ、日本、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダなど既存G7加盟国と、韓国、ロシア、中国、インド、インドネシア、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、南アフリカ共和国、サウジアラビア、トルコなどの新興経済12カ国、そしてヨーロッパ連合(EU)などの20カ国で構成されている。

G20首脳会議を簡単に説明したら？

2008年のアメリカ発のグローバル金融危機に対処するために結成された「地球村リーダーの集まり」である。1999年から元々G20財務長官会議が開かれていたが、ドミノ倒しのようにグローバル金融危機が全世界に拡散したことを受けて、これを鎮火するために、2008年11月、地球村のリーダー格である各国首脳が一堂に集まったのがG20首脳会議である。

G20首脳会議は1年に2回開催されるが、不定期的な集まりか？

発足当時、G20首脳会議は「経済危機克服のための制限的協議機構」の性格が強かった。しかし、去年9月の第3回ピッツバーグG20首脳会議で、G20は世界経済問題を扱う「プレミア・フォーラム(Premier Forum)」に指定され定例化にも合意し、今年11月のソウルG20首脳会議が終わったら、2011年からは年例集会として開催されることになった。G20首脳会議は既に実践的な行動戦略まで議論される世界経済の核心議論機構となり、G20首脳会議の議論結果は地球村全体に影響を与えるようになった。

果してG20が地球村を代表できるだろうか？

全世界の人口の中で、G20加盟国の人口の占める比率は3分の2に至り、これら国家の国内総生産(GDP)の合計は、全地球村のGDPの85%を占める(2008年統計)。G20国家の外為保有高は、去年9月現在、全世界の外為保有高の81%に上ったが、これはサウジアラビアとメキシコを除いた統計なので、この2国まで加えたら、その以上になるだろう。

ソウルG20首脳会議開催による韓国の経済効果は？

去年9月に開催されたピッツバーグG20首脳会議を参考にして予想したら、ソウルG20首脳会議期間中に、約35人の世界の最高クラスの要人たちが訪韓することになる。また約3,500人の随行員、3,000人の取材陣、4,000人の警護員なども訪韓する予定である。彼らによる経済的効果は、かなりのものと予想される。これ以外にも、グローバル・リーダーシップの発揮を通じて国格を高めて、コリア・ディスカウントを解消して、コリア・プレミアムが期待できるという点も、ソウルG20首脳会議開催の期待効果だと言える。

日本と中国を追い越して韓国がアジア国家では初めてG20首脳会議を誘致した秘訣は？

何よりも、韓国の全国民の努力の成果である。韓国の国民が汗を流して蓄積した国力が認められ、特にグローバル金融危機の克服過程で、世界のどの国よりも早い回復傾向を見せたことが重要な要因になった。ソウル開催が決まったピッツバーグ会議までの3回のG20首脳会議で見せた韓国首脳のリーダーシップが、G20首脳の間で認められた点が直接的要因として作用した。

ソウルG20首脳会議を今どのように準備しているのか？

ソウルG20首脳会議開催のために、大統領直属のG20首脳会議準備委員会が去年11月に発足して、準備に最善を尽くしている。準備委員会は企画財政部、外交通商部などに分散していたG20関連組職を統合して一元化したものである。準備委員会は国内専門家とアメリカ、イギリス、フランス、カナダなど世界最高のシンクタンクと専門家だけではなく、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、世界貿易機構(WTO)などの国際機関とも緊密に協調して、今年11月11日、12日の両日に開催される首脳会議で最高の成果をおさめるように、議題選定と意見の調節のための努力を続けている。

ソウルG20首脳会議で議論される議題は？

これまで4回のG20首脳会議で議論して来た「マクロ経済政策共助」、「国際金融機構改革」、「金融規制改革」などの既存の議題を挙げることができる。これからも国際共助を通じて、世界経済を回復させて、変化した経済環境に合わせてIMFのような国際金融機構を改編して、グローバル金融危機再発防止のために金融規制を改善しようという内容である。更に、ソウルG20首脳会議では「グローバル金融安定網」と「開発イシュー」といった議題が初めて登場する。

「グローバル金融安全網」と「開発イシュー」とは？

「グローバル金融安全網(Global Financial Safety Net)」とは、文字通り金融のための安全装置である。特に、小規模な開放経済を維持する新興国のための金融安全網である。こういった新興国から突然資本が流出した際の衝撃を減らすために機会がある度に外貨を蓄えるので、そのためにグローバル不均衡が生じ更に不均衡が深刻化するので、これを緩和させるために初めからグローバル金融安全網を作ろうというのである。「開発イシュー」とは、発展途上国と先進国の間の所得と開発格差を減らすための方案である。韓国は経済開発を通じて貧困を乗り越えて大変な苦労をして外為危機から脱した経験があるが、これを国際社会と共有することを通して、この2つの議題で主導的役割を果たすだろうという期待が集まっている。