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少なくとも私の半径5メートル以内のことなら書けるなあ。
先日面接に来た18歳。 おだやかそうでおとなしくて 差し出した履歴書は「まじめ」そのもの。 「仕事がしたい」という気持ちは十分伝わった。 ただ、通常の流れと違うのは 「母親同伴」だった、ということ。 聞けば軽い障がいをもっておられるとか。 「作業所、みたいなところでもいいし」 「無理して働かなくてもいいんだけど」 「でも、本人がどうしても働きたい、というので」 これらはすべて付き添ってきたお母さまのお言葉。 本人は隣でにこにこしてるだけ。 「こういうことはできます」 「こうしてくれたらだいじょうぶなんです」 一人で彼の状態を説明する、おかあさま。 何とも言えない気持ちに、なったなあ・・・・ 字もきちんとしてるし 真面目そうだし どの程度ハンデがあるのかわからないけど 今までであったひとたちと、そんなに違いがあるようには見えなかった・・・ けど。 とにかく、彼の「言葉」が聞こえない。 彼の代弁者の「お母さま」の言葉しか提示されない。 不器用でも、言葉足らずでも本人の言葉がききたかったし 「自分の状態」をたとえ親とは言え 「自分ではない人」に説明されている、ということの奇矯さを きっとこの子は気づいてないし、もちろん親のほうも気が付かないんだろう。 「守ってあげなきゃいけない」 「助けてあげなきゃいけない」 「導いてあげなきゃいけない」 だってこの子は私の大切な子どもだし。 彼が生きやすいように。 笑って過ごせるように。 でも、でもでもそれはひょっとしたら 彼の重し、になっているかもしれないよ。 「こういう仕事ならうちの子でもできると思うんです」 無邪気にそうおっしゃったおかあさまに はあ、そすか、と力なく苦笑いしかできなかったのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.01.25 13:28:12
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