やっぱ物欲には勝てません-完全解脱はいつの日か?

2006/09/17(日)16:49

調整その1

TA-N88 パワーアンプ レストア(9)

 ずいぶん更新がご無沙汰ですが、ようやく一部更新します。調整方法については初心者でもわかりやすい表現をするように気をつけておりますが、なお不明な点はコメントなどで問い合わせてください。  調整には前にも書きましたがオシロが必須です。くれぐれも感覚のみで調整出来るなどとは思わないでください。  調整時にはV-FETは外しておきます。2枚の小さなドライブ基盤も外しておきます。すなわち電源基盤とメイン基盤だけが実装された状態です。 もちろん3個の大きなコンデンサは放電済みですね。  電源基盤の角型コネクター3個を外し、次にC502,C503へ接続される黒、紫、茶ケーブルの丸ピンコネクターから抜きます。  電源基盤にあるコネクターピンの黒―茶(刺さっていたケーブル色)または黒―紫間の電圧を、テスターのDCVモードで測定し78VへRT401を調整し合わせます。  次に先ほど抜いた電源基盤の丸ピンに黒、紫、茶線のコネクターを接続します。(このときコネクターの2本目や3本目を接続するとショート火花が飛ぶことがあります。これを防ぐためにホーロー抵抗による放電をおこなってください。パワーアンプ基盤の黒、紫、茶色の各線のコネクターも同様に火花が飛ぶことがありますので気をつけてください。)  次にコンデンサC502,C503の電極黒―茶または黒―紫間いずれかの電圧を再度測定し78VになるようにRT401を調整します。  マニュアルではダイレクトにC502,C503の電極で測定となっていますが、これだと電圧調整をTR401で行ってもコンデンサに蓄電された影響で素直に電圧変動が現れません。とくに78V以上の電圧をコンデンサがいったん持ってしまうと半固定抵抗を動かしても電圧はなかなか下がってくれません。ものすごく反応に時間がかかります。ということで上記のような調整となりました。  次の作業に入る前に、再び3個の大きなコンデンサは放電させます。バチと音がするのでちょっと怖いかもしれませんね。本当に怖いなーと心配性にひとはゴム手袋でもして行いましょう(笑)。  そしてパワーアンプ基盤のコネクターに電源基盤からの配線を接続します。  パワーアンプ基盤の抵抗R119、R169(100KΩ)はリード線が途中で切り離されていますので、これをはんだで仮止めします。(たぶんNFBをかけるための接続と思います。)次にテストポイントTP1とアース、TP2とアースへオシロのプローブ(通常は1:10=×10のところで観察します)を接続して波形を同時に2現象観測します。方形波のピークからピークがおよそ8Vになるように調整します。(回路図やパターン図では4.4VP-Pと表記があります。真偽をSONYの技術に確かめたのですがどちらかが間違いだろう・・・しかし古い話なのでなぜそうなったかわからない。方形波の上下対称性を重視して調整してくださいとのこと)RT101、 RT 151を調整します。調整の結果ですがオシロ波形を見ていただいたとおりでかなりオーバーシュートやリンギングが起きておりよい波形とはいえませんね、波形の上下の対称性を調整すると結果8Vを少し越えるところで対称になりました。通常方形波観測はオシロのDC結合モードでおこなうので、DC結合で上下対称になるよう、おおまかに半固定抵抗で調整します。  ここで調整を行うと上下の対称を調整するとディユーティー比も変化しますので本来はディユーティー比を50:50に調整するのが本来と思います。しかし実際には全ての部品を実装して再調整を行いますのであまり追い込んだ調整をしても無駄と思います。なおフル実装での調整時にはディユーティ比は50:50に維持されるように自動コントロールされますので、この点は考えなくて良いと思います。  次にT501の高周波コイルを調整して方形波の周期を2μs(500Khz)に調整します。周波数カウンターを使ってもよさそうですね。当方では上下の対称性と周期に相互に影響しあう感じは無かったですが、あるようならば調整を相互に調整して追い込むことになります。  つぎにドライブ基盤を接続するための10ピンコネクターのフロントパネル側から4ピン目とアース、7ピン目とアースにオシロを接続し波形が次のようになっているかを確認します。これはRLいずれも確認します。ここに問題があればパワーアンプ基盤に問題が生じていることになりますのでこれを再度確認して行く事になります。  

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