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やっぱ物欲には勝てません-完全解脱はいつの日か?

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TA-N88 パワーアンプ レストア

September 17, 2006
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 ずいぶん更新がご無沙汰ですが、ようやく一部更新します。調整方法については初心者でもわかりやすい表現をするように気をつけておりますが、なお不明な点はコメントなどで問い合わせてください。
 調整には前にも書きましたがオシロが必須です。くれぐれも感覚のみで調整出来るなどとは思わないでください。


 調整時にはV-FETは外しておきます。2枚の小さなドライブ基盤も外しておきます。すなわち電源基盤とメイン基盤だけが実装された状態です。
もちろん3個の大きなコンデンサは放電済みですね。
 電源基盤の角型コネクター3個を外し、次にC502,C503へ接続される黒、紫、茶ケーブルの丸ピンコネクターから抜きます。
 電源基盤にあるコネクターピンの黒―茶(刺さっていたケーブル色)または黒―紫間の電圧を、テスターのDCVモードで測定し78VへRT401を調整し合わせます。
電源電圧2.jpg
電源電圧1.jpg

 次に先ほど抜いた電源基盤の丸ピンに黒、紫、茶線のコネクターを接続します。(このときコネクターの2本目や3本目を接続するとショート火花が飛ぶことがあります。これを防ぐためにホーロー抵抗による放電をおこなってください。パワーアンプ基盤の黒、紫、茶色の各線のコネクターも同様に火花が飛ぶことがありますので気をつけてください。)


 次にコンデンサC502,C503の電極黒―茶または黒―紫間いずれかの電圧を再度測定し78VになるようにRT401を調整します。
電源電圧3.jpg

 マニュアルではダイレクトにC502,C503の電極で測定となっていますが、これだと電圧調整をTR401で行ってもコンデンサに蓄電された影響で素直に電圧変動が現れません。とくに78V以上の電圧をコンデンサがいったん持ってしまうと半固定抵抗を動かしても電圧はなかなか下がってくれません。ものすごく反応に時間がかかります。ということで上記のような調整となりました。

 次の作業に入る前に、再び3個の大きなコンデンサは放電させます。バチと音がするのでちょっと怖いかもしれませんね。本当に怖いなーと心配性にひとはゴム手袋でもして行いましょう(笑)。

 そしてパワーアンプ基盤のコネクターに電源基盤からの配線を接続します。

 パワーアンプ基盤の抵抗R119、R169(100KΩ)はリード線が途中で切り離されていますので、これをはんだで仮止めします。(たぶんNFBをかけるための接続と思います。)次にテストポイントTP1とアース、TP2とアースへオシロのプローブ(通常は1:10=×10のところで観察します)を接続して波形を同時に2現象観測します。方形波のピークからピークがおよそ8Vになるように調整します。(回路図やパターン図では4.4VP-Pと表記があります。真偽をSONYの技術に確かめたのですがどちらかが間違いだろう・・・しかし古い話なのでなぜそうなったかわからない。方形波の上下対称性を重視して調整してくださいとのこと)RT101、 RT 151を調整します。調整の結果ですがオシロ波形を見ていただいたとおりでかなりオーバーシュートやリンギングが起きておりよい波形とはいえませんね、波形の上下の対称性を調整すると結果8Vを少し越えるところで対称になりました。通常方形波観測はオシロのDC結合モードでおこなうので、DC結合で上下対称になるよう、おおまかに半固定抵抗で調整します。
 ここで調整を行うと上下の対称を調整するとディユーティー比も変化しますので本来はディユーティー比を50:50に調整するのが本来と思います。しかし実際には全ての部品を実装して再調整を行いますのであまり追い込んだ調整をしても無駄と思います。なおフル実装での調整時にはディユーティ比は50:50に維持されるように自動コントロールされますので、この点は考えなくて良いと思います。
RT101.jpg

プローブ1.jpg

 次にT501の高周波コイルを調整して方形波の周期を2μs(500Khz)に調整します。周波数カウンターを使ってもよさそうですね。当方では上下の対称性と周期に相互に影響しあう感じは無かったですが、あるようならば調整を相互に調整して追い込むことになります。

オシロ1.jpg

 つぎにドライブ基盤を接続するための10ピンコネクターのフロントパネル側から4ピン目とアース、7ピン目とアースにオシロを接続し波形が次のようになっているかを確認します。これはRLいずれも確認します。ここに問題があればパワーアンプ基盤に問題が生じていることになりますのでこれを再度確認して行く事になります。

J.jpg

J2.jpg

 







Last updated  September 17, 2006 04:49:44 PM


July 27, 2006
 なかなか更新も出来ずにたまに見に来てくれる人は、イライラしているかもしれませんがガマンしてくださいね。原稿テキストは完成しているのですが画像加工が面倒だったりでさぼってしまっています。 

 では・・・ メインのボードもコンデンサ関連は、ほぼ全てを取り替えました。ただし、ローパスフィルターのコンデンサーだけは付け替えテストしてみて差異がほとんど無かったためオリジナルの部品に戻しています。

 メンテ中のN88は過去に何度か修理を受けた様子が伺えます。結構多くの半導体が交換されており、これに伴ってパターンの剥がれが生じていたり、はんだのヤニまみれですごい状態でした。ヤニ汚れは電動歯ブラシに無水アルコールをつけてゴシゴシ、ちょっと静電気が気になるものの大丈夫でしょう・・・これで結構落ちますが、基盤全体が白くなってしまいます。サンハヤトのヤニクリーンなどで再度洗浄するのがよさそうですね。(クリーナーは値段が高かったので節約すべく綿棒で丁寧にふきあげて、きれいにしていきました。)

 あとは部品表の指定ではC104、.C154が(220μ6.3V)タンタルコンデンサですが、どういうわけか2台の88共に通常の電解コンデンサがつけられていましたので、指定のものに変更しました。現実には、そんなに温度特性や周波数特性がシビアではないのでしょう、といいつつオリジナルの指定デバイスであるタンタルコンデンサを使いました。1個約400円は高すぎ。

 メインの基盤で多く使われているTRで2SC634Aと2SA678というのがあります。メイン基盤では約8割近くがこのTRです。このトランジスターは当時ソニーの汎用TRとして活躍したもので当時としては高周波特性もよく色々な機器に活用されたと聞きます。後にこのコンプリペアの2SC634A は廃番となり2SC1364(ソニー)がペアとして割り当てられたようです。2台のN88を比較すると1台はトランジスターが2SC945、2SA733に置き換わり実装されています。

 また互換TRとしては2SC1740と2SA933でも動作可能なことを確認済みです。

main001.jpg

main002.jpg

↑左端中央の青い半固定が矩形波波高調整用、その右横にあるICがコンパレーター

main003.jpg

↑両端中央の青くて丸いのがタンタルコンデンサ

main004.jpg

↑左下に見えている四角く真ん中が赤いのが基本波周波数調整用の高周波コイル

main010.jpg

↑ローパスフィルター部6次バターワースだと思われる。コンデンサは交換テストしたがオリジナルに戻している。右側2個のコイルの定数がわからない。

main006.jpg

↑気持ちでフェライトコアを付けている。

main008.jpg

pw012.jpg

↑注意!!下右端のTR(2SC1596)だけは絶縁シート(マイカ)を挿入しない回路構成

pw013.jpg


 ドライブ基盤には片側6個のヒューズ抵抗が使われています。SONYにはいずれも在庫あり(100円)ただし電源基盤のR402 2.2Ω 1/4Wは在庫なしだそうです。

 コノ抵抗は基盤に、はんだ付けされた状態でもほぼ正確な抵抗値を示しますので、はんだ付けされた状態での抵抗値チェックです。規定値は1Ω1/4Wですが1.4と1.6オームのものがあり、ほか6本は1.2Ωでしたので前記2本のみ、もう一台のN88より抵抗値の低いものを移植しました。

driv013.jpg

↑右の方に見えている白いものがヒューズ抵抗

次回からは調整編へ突入します。







Last updated  July 27, 2006 07:05:47 PM
July 9, 2006
 ずいぶん更新が滞っていました。その間にもローパスフィルター後の500KHZクロックが残ってしまう件など色々と調べたり実験していました。その件は追って後ほど・・・ 

 半固定抵抗は元付いていた物を取り外し、抵抗値を測定、新しくつける抵抗もほぼ同じ値を示すように調整した後、はんだ付けします。これは、後に調整を行うのですが、このときとんでもない電流が流れて回路が異常をきたすことが無いようにするためです。結構手間ですが厄介なことになって時間をとられるのはいやですから・・・・(きちんと設計された回路ならば抵抗をどこまで廻してもデバイスが壊れてしまうことは無いはずなんですが、それは補償されたことではありませんので安心を買うわけですね。)

rt1.jpg

 半固定は多回転型の抵抗を使っています。最近は、多くの場合多回転型を使うようにしています。これは調整がやりやすくバックラッシュも少ないことからです。とくにバックラッシュが起きるとぎりぎり追い込んだと思って手を離すと設定値がずれてしまうなんて事を多くの方が経験していると思います。

 今回はコパル社CT9Wの18回転型を使いました。半固定はコパルのλ-13のような巻き線型がいいとか、サーメットで十分とかいろいろ言われていますが、いずれにしても使いやすさは多回転型に軍配が上がります。最初のころはコパルのTM-7Pの3回転型も使っていましたが、調整のしやすさは15回転以上のものに分があります。多回転型=サーメットタイプと思いがちですが、κ-9のように巻き線型のものも出ています。入手性に難がありますが・・・

rt2.jpgct9w.jpg

 


 今回は例によってパイロットランプをLEDにしています。もともと麦球がフロントパネルにゴムアダプターでマウントされています。このゴムの先端を少し切ってやると直径3mmのLED(白色LED 白色 SY308SWC 3φ)が、うまくホールドされるようになります。今までラッピングと半田でとまっていたものも新たにコネクターを調達し取り付けましたので、メンテが楽になります。パイロットランプに直列に入っていたR418は取り外し、この基盤穴に定電流ダイオード(石塚電子 E-153)を挿入します。

con1.jpg

右側がラッピング端子

con2.jpg

ラッピング端子をコネクターに変更

con3.jpg

抵抗を定電流ダイオードに変更。このあたり結構すっきりと処理できました。


 電源コネクターは2Pタイプのインレットコネクターです。これは3Pインレットへ変更も可能ですが、今回は行いません。個人的には3Pインレットは好きではありません。というか2P・3Pコネクター全般に接触抵抗などの信頼性に疑問があるからです。

2pin.jpg

コネクターにするのでしたらパワコンと呼ばれる(20Aの大容量の電源コネクター ワンタッチロック機構を装備)コネクターが信頼性を考慮すると良いと思っております。

 

pawakon.jpg







Last updated  July 27, 2006 06:34:34 PM
June 10, 2006

 部品の取り外しは、今までは「はんだ吸い取り線」を使っていましたが、今年に入って「はんだ吸い取り機」を購入して併用しています。はんだ吸い取り機は便利ですが、完全万能ではなく、やはり吸い取り線の出番もあります。

 吸引トリガーを引き続けても、吸い込み時の風でハンダの温度が下がってすぐに吸い込めなくなります。吸い込みは手短にが原則ですね。他に吸い取りが悪いケースとしては、「部品リード線が寝かされてはんだ付けされている」、「スルーホールや鳩目穴を使っている」、などがあります。現在使っているのはHAKKO481です。約20年前の製品ですが、いまだに補修部品の供給も在りますので今しばらくは使用可能かな・・・しかし吸い取り機はヤフオクでも高値取引されていますねー。11Kは高かったですが不要になれば、そこそこでリセールできるということで導入しました。

h841.jpg

 はんだ吸い取り機の吸い込みが悪い原因は、フィルターの目詰まりやスチールウール側に半田がたくさん溜まりすぎ等々ありますが・・・・・小手先のチップが変色してたら、新しいものに交換してみてください。驚くほどよく吸い込んでくれるようになります。目から鱗でした。(体験済み!!)私が使っている先端は直径1mmタイプ。


 部品の交換作業は、実物の値と部品表の交換品を照合しながら取り付けます。約3時間ほどの作業時間で電源基盤の部品は取り付けが終了しました。

pwsp6.jpg

回路変更がされておりパターンにコンデンサと抵抗が追加されています。リレー動作の遅延回路の為の追加と思われます。

pwsp1.jpg

pwsp2.jpg

 基盤に穴を開けてコンデンサーを、すっきりと取り付けることが出来ました。


 一部のダイオードは高速タイプに変更されています。コノ部分はダイオードおよび抵抗による発熱での基盤の炭化現象(コンデンサもボロボロなのがわかると思います。)が手元にある2台共に見られます。

pwsp5.jpg

したがって、なるべく基盤から離れた位置にダイオードが来るように、はんだ付けをしました。またダイオードと抵抗の接続には圧着スリーブで圧着+はんだで接合しました。

pwsp8.jpg


 あとR419、22オーム2Wの発熱によっても基盤の炭化が起きます。

pwsp11.jpg

 このために写真のように基盤から離した位置に定格より大きな3Wの酸化金属皮膜の抵抗を取り付けました。しかしコノ位置でも熱的に問題が残ってしまいました。この抵抗の温度計測をおこなうと抵抗表面温度は96度にもなります。ワット数を増やして放熱効果を上げた程度では無理っぽいですね。基盤が炭化するのが良くわかります。他のメタルキャントランジスタやV-FETの温度は40度程度ですからとびぬけて発熱が高いですね。

pwsp7.jpg

そこで、根本的に解決するために、RSオンラインでメタルクラッドを入手して放熱板に取り付けました。

pwsp10.jpg







Last updated  July 27, 2006 07:11:14 PM
June 7, 2006

  TA-N88の写真を見ていただけると、ほぼ全てがディスクリートで組み上げられた回路は部品の密集度も高くなかなか見ごたえがあります。また、スイッチング電源やFETの高速スイッチングによって発生するノイズを押さえ込むためにダイキャスト製の筐体がおごられており底面のふたも2重になっていたりして、結構金がかかったつくりとなっています。

anpbu1.jpg

pasapbu1.jpg 

(2台のN88を比較した場合、初期のN88はダイキャストの筐体表面が滑らかで丁寧な表面処理がされたことが伺えます。これに対してもう一台のN88はダイキャストの表面に滑らかさは無く放熱板が接触する面はフライス盤で研磨された刃のあとが荒く見えていたりします。このあたりにもコストのかけ方の変化が伺えます。)


 まずは放電作業しました。約1年近く電源を入れていなかったからか、放電前に電圧を確認したところ電源関連の電解コンデンサには、残電圧は無い状態で、ゲートドライブ用のTRフィンには数十mvの電圧が残っていました。念のためということでホーロー抵抗を当てて放電させました。TRフィンでは完全な放電までに時間がかかるようで、約1分間程度の放電ではあまり電圧が下がらない。というか電圧の保持現象が起きているのかもしれない。いずれにしても数十mv程度であり大型電解が0Vを示しているので過電流が流れることは無いと判断しあまり深く考えないことにします。(今後レストアでは何度も放電作業が必要になりますので抵抗の準備を・・・)


 いよいよ電源基盤の部品交換ということで、事前にコネクター関連の接続について写真に撮っておきます。AC100V、電解コンデンサ、メインボードへの接続などのコネクターがある部分は、写真とっておかないと組み立て段階で回路図と照らし合わせて追いかける作業が発生するので面倒です。

cont2.jpg

cont1.jpg

 電源基盤を外すのは各コネクターを外し、基盤角のネジと、キャンタイプのTR放熱板のネジを外します。そしてラッピング+はんだで止められているパイロットランプの線を切断します。

plt.jpg

(茶色のコネクター上にある2本の線がパイロットランプのラッピング線)


 実は、すでに部品の取り替えは全てすませています。その後の測定でコンパレーター以後の方形波でオーバーシュートやリンギングが激しく対策方法を検討中です。これによって終段スイッチング以後のローパスフィルターではノイズが取りきれず0.4V近い500KHZ以上の重そうされたものがあり頭を痛めています。さてさて解決できるかな?

 

 







Last updated  June 7, 2006 08:24:40 PM
May 11, 2006

 私が持っているサービスマニュアルは英語版です。そこには次のような意味のことが書かれています。

 「リペアを開始する前には、部品に蓄えられている電気を放電することが必要です。この回路ではV-FETが使われています。そしてこの回路では、およそ電源部分で140ボルト、増幅部では120ボルトが利用されています。したがって、たとえ電源がオフでも、電気を蓄えたコンデンサがあるので、部品やリード線またはパターンを、はんだごてで不注意に短絡するならば、V-FETだけでなく多くの、他の部品たちも簡単に損害を受けるかもしれません。これらの回路がダメージを受けるのを防ぐために、電源を切った後に図1で示す放電操作が必要となります。」意訳なので原文とは若干異なりますが・・・・


 要はコンデンサ等に抵抗を接続して、強制放電させると言うことです。 Fig1
 マニュアルでは10Ωが指定されています。私が使っている放電用の抵抗は下の写真のもので8Ωの10W?だったと思います。ホーロー抵抗と言うやつです。元々はアンプのダミーロード用に使っていたのですが、新しいダミー抵抗として無誘導のメタルクラット抵抗200W級を手に入れたので、もっぱら放電用として使っています。
ホウロウ抵抗


 まずはパルスロック電源部分の100V交流をダイレクトに整流した直後のコンデンサC501の図の赤線で示すポイントに、抵抗を当てて放電します。待つこと数十秒で完全に放電すると思いますが、なお確実にするにはテスターDCVモードで電圧確認すると良いでしょう。C501


 つぎに高周波トランス(スイッチングトランス)のあとの整流後にあるコンデンサC502、C503は図のポイントで放電させます。

C502_C503


 最後に増幅回路のゲートドライブ用トランジスタの放電です。これはトランジスタの放熱板取り付部分の金属面です。取り付けネジは絶縁されているのでネジに抵抗当ててもだめですね。図の赤色の部分です。
to220 

ゲートドライブTR

2SC1173_2SA473


 

 これらの箇所の放電をすませてからが、本格的な部品交換となります。







Last updated  May 11, 2006 08:25:18 PM
May 10, 2006

 TA-N88のレストア方針ですが、先のブログでも書きましたが実装上の問題点などがありますので、安定性確保を考えながらのレストアになるでしょう。

 オークションなどで入手する場合は、V―FET が飛んでいるものは入手しないことです。

j28

 V―FETが飛んでしまうと、同じ石は入手できません。市場には全く無くなっています。過去に相当いろいろと調べましたが海外で1個当たり百数十ドルで販売しているサイトを見つけたことがありますが、8個交換ですでに9万円近くの出費になりますから現実的ではありません。また代替えの石も基本的には存在しません。JFET(ジャンクションタイプ)であり、かつパワーデバイスで高速動作が可能な石は現代においては無いのです。SONYの2SJ28と2SK82以外では候補としては、過去に調べた中ではヤマハのB2に使われている2SK76/2SJ26とかが代替え石としての可能性がありますが、SONY、ヤマハのそれぞれのV-FETに関して詳細なデーターシートがないため、乗せ換えが可能であるとの保障はできません。もっとも回路変更してMOSFET(デュプリケーションタイプ)を載せられるようにすれば問題は解決するのでしょうが、今一FET動作原理理解できていない私のとってはちょっと厳しいです。どなたかアドバイスをいただければ助かります。

j82

 話題を元にもどして、アンプのレストアでは王道のコンデンサーの交換に関しては、全面的に行います。特に電解コンデンサーの熱によるダメージは、先に書いたとおりで部分的には外皮のちぢみ現象として目視できますし、やらないわけには行かないということです。コンデンサの銘柄はあまりこだわりを持っていません。確かにミューズとかシルミックを使ったらいい音がするのかもしれませんが、それを検証する方法を持たないアマチュアな私は、精神的な保険という意味以外には、考えないことにしています。それよりも、低ESR性や105度仕様の耐熱性重視のほうが、理にかなっているような気がしています。OSコンもその性能からみて魅力的なのですが、故障モードがショート状態になるということで(回路解析するして採用を決めればいいのでしょうが面倒ですので)基本的には使わないことにしております。

 さてさて地方在住の私にとっては上記のような低ESRのコンデンサ入手も難しかったりします。今回はヤフオクとサトー電子を中心に部品を集めました。交換予定の部品点数は百数十点になっています。コンデンサ以外には一部ダイオードを高速タイプに、半固定抵抗を多回転のサーメットトリマにした程度です。
詳しい部品リストは後日データーをアップします。

 なおTA-N88の部品交換後の調整には、テスター、オシロは必須です。またコンデンサー放電用のホーロー抵抗なども必要ですね。よく、半固定抵抗を測定器をつながないで回す人がいます(CDプレーヤーでよく見かける)が、かなり無謀なことですね。一度テスターとかオシロとかを接続して廻してみたらわかるはず、設計が悪いとほんの2-3度(radian)まわすだけで驚くほど電圧変動があったりします。印をつけておいてだめなら元に戻したら良いとか書いているHPもありますが、これも当てにならず数度違うだけで大違いですし、バックラッシュがあったりして抵抗
値(設定値)を追い込むことは結構難しかったりするものですから印なんてあてにならないと思ってください。

reg

さてさて、次回からはボチボチと実際の作業に入っていこうと思います。







Last updated  May 10, 2006 08:33:07 PM
May 7, 2006

 さてさて、前置きが長くなってしまったが、TA-N88のジャンク品を解析する中で、これは結構面倒だなーと・・・と言うことで、放置していたのです。それがひょんな事からヤフオクに適価な値段でTA-N88が出ておりどうせ落札は無理だろうが、とりあえず入札と言うことで入札していると、落札してしまった。またまた財布から散財の始まり始まりとなったのです。

 この2台のN88を比較してみた結果いくつかのことがわかってきました。それは

1 回路の実装方法が悪く放熱性に問題がある。このため、抵抗やダイオードでの発熱が、ベーク基盤を焦がしてしまいます。
このことは2台のN88に程度こそあれ共通である。ビンテージノブの管理人とも、この話題は話したのだが同様の見解を持っていました。
 もっと具体的には、デバイスからの熱により基盤が焦げて、最終的に炭化してリークが発生する。これによってショートモードで回路破壊が起きて、終段FETや電源トランジスタなどがダメになってしまう。最初に手に入れたN88はまさにこのケースです。

発熱ポイント1

 写真の部分は電源部分のスイッチングトランス以降の整流ダイオードの部分です。 この部分ではわかりにくいかもしれませんが、ダイオードと抵抗が直列に接続されているのがわかると思います。この一番上は2.2Ω 1/2Wです。この部分のダイオードがおそらくかなり発熱するのだと思います。それによって、基盤が茶色くこげてきています。最初に手に入れたN88はもっとひどく焦げていて、抵抗も熱によって焼損していました。当然お気づきと思いますが、横のコンデンサも熱によってダメージを受けているのが外皮から伺えます。

発熱ポイント2

 これも電源部分です。中央のグレー色の抵抗は2本を直列に接続して使っています。この部分は抵抗による発熱で基盤が焦げ気味です。ここも、もう一台のN88は基盤が焦げて炭化していました。抵抗のすぐ上のマイラーコンデンサも、熱によるダメージがありそうです。この部分は放熱対策を考えた抵抗を実装をする予定です。

2 回路設計上の終段FET以降に大規模なローパスフィルターが挿入されており、これによっておそらく出力インピーダンスが高くなってしまい、接続するスピーカーのインピーダンスは16-8Ωと現代では考えれれない値となっています。すなわち、4ΩのSPには向かないアンプです。このことはダンピングファクターが20と言うことからも納得できます。したがって、パワーがあるが駆動力はあるのかいささか疑問のアンプということになります。

 ・・・といっても実際の音は、聞いてみないとわかりませんが・・・・といいつつ実はまだしっかり聞き込んでいないのです。テスト試聴しただけですのでいずれレストアが終了した時点で音に関しては報告します。

次回はレストアの方針とデバイス選択指針について・・・書きます。








Last updated  May 7, 2006 08:41:51 PM
May 6, 2006

TA-N88全体 

最近ステレオアンプのレストアにはまっている。
 電気製品のレストアは結構マイナーな趣味として多くの方が楽しまれているようです。何でも真空管ラジオ、トランジスタラジオ、BCL受信機、アマチュア無線機などなど結構マニアライクなHPを見かける。

 わたしも、ここのところオーディオ、特にステレオアンプの修理などを趣味として楽しんでいる。すでに、SONYのTA-N86は3台ほどレストアしている。その一部記事は「SONY/TA-N86リストア記」として、一部ではあるがKAZUR氏のHPで記事となっている。
このアンプ修理にはKAZUR氏や飯野氏に回路図提供をいただいたりで大変お世話になった。
TA-N86にかんしては、そのご色々とノウハウを蓄積したので、そのことについていずれ詳細を書くことにします。

 さて本題のTA-N88ですが最初の私の家にやってきたのは2004年だったと思います。
ヤフオクのジャンクで内蔵ブレーカーを元に戻せば通電すると言うことでやってきたのですが、蓋を開けて調べていくうちにビックリ、「これは修理大変やーーー」と言うことでお蔵入りとなっていました。
その理由は後に述べるとして・・・

 このアンプの簡単な特徴をSONYが1977年に発表した民生用アナログスイッチングアンプです。当時SONYはスイッチング電源を使ったアンプ類を「パルスロック電源」と称して搭載したアンプを多く発表していました。そしてそのスイッチング技術の一部をアンプ本体部分に応用したアンプを発表しました。これがN88です。方式としてはPWM方式でキャリア信号は500KHZです。このキャリア信号と入力信号、フィードバック信号を積分してコンパレーターICにてPWM信号として切り出す動作をしています。
 そして特徴的なことはパワー段の高速性が要求されるスイッチングデバイスとしてSONYがおそらくこのアンプのために開発したと思われるV-FETの2SJ28と2SK82が使われていました。
フランスのアンティークオーディオHPとして有名なビンテージノブには、このJ28とK82の2つの8が商品名の88に由来となったと書かれています。

さてさて前置きばかりが長くなってきました、次回はTA-N88が持つ回路実装上の問題点や回路上の問題点などを書くことにします。

参考リンク オーディオ懐古録







Last updated  May 7, 2006 08:41:26 PM

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