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私のNゲージ考古学

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2016.08.06
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先日,カトーのウェブサイトに「Nゲージ生誕50周年記念誌」の特設ページが設けられました。
カトーの歴史が凝縮された濃い一冊となりそうで,非常に楽しみです。特に第9章は,大田治彦氏がRMM誌上で連載されていた「紀元前N世紀」がベースと思われますので,国際的な観点から,カトーの初期製品が探究された内容となるでしょう。

さて,話はまったく変わり,「トレーンセット」と題するこの玩具。
電車3両と切符,笛,改札鋏がセットされています。
Nゲージに近似した大きさの新幹線100系が2両,Nゲージよりやや大きめの103系もどきが1両入っています。


新幹線100系はアーノルドカプラーを備え,台車は首を振るようになっており,パンタグラフもちゃんと下枠交差型の小型パンタグラフが取り付けられています。


一方,103系もどきは,フック・リング式のカプラーで台車は首を振らず,パンタグラフは線材(?)で済まされています。

昔は交通博物館(弁慶号の上の別館)など,あちこちで売られていましたが,最近はすっかり見なくなりました。「トレーンセット」を名乗る以前は,「のりものキップあそび」等の商品名で販売されており,RMM96年12月号では「40代の方でなら誰でも知っている”なかよしでんしゃかばん”の末裔」と紹介されています。その他,RM92年10月号の「RMフォーラム」でも取り上げられています。

また,このシリーズには,0系や,485系もどきも存在しています。
0系はフック・リング式のカプラーを備え,Nゲージよりやや小さめ。パンタグラフは103系もどきと共通です。


485系もどきは,アーノルドカプラーを備え,台車は首を振るようになっており,ウエイトまで入った本格的なつくりとなっています。Nゲージよりやや大きめです。


なお,485系もどきの妻面には,貫通扉の窓の下にもう一つ穴が開けられています。学研の485系あたりを参考にしたのでしょうか?

この他,かつてはボンネット特急も製品化されていました。

このシリーズの車輪や台車,パンタグラフといったパーツは,以前ご紹介した高橋商店の関西私鉄特急シリーズと共通点が多いのが興味深いところです。新たな資料等が入手できれば,随時ご紹介したいと思います。


追記
その後,このシリーズのものと思われる玩具が新たに手に入りました。
パッケージ等が入手できず(※),また,製品裏に刻印等もないため詳細は不明ですが,カプラーなどの作りは,トレーンセットや高橋商店の関西私鉄特急と共通しています。

のっぺりしたモデルですが,プロトタイプは,本州と四国を結ぶ「マリンライナー」に用いられていたクロ212形と思われます。

(※)その後,パッケージ付きの製品が手に入り,ニシノの「JR瀬戸大橋線マリンライナー スーパーサルーンゆめじ」と判明しました。





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最終更新日  2019.08.25 23:32:21
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