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私のNゲージ考古学

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2017.04.10
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カテゴリ:TMS
昭和40年代から50年代にかけては,Nゲージの車種はまだまだ限られたものでした。
そこで,鉄道模型趣味(TMS)誌上で発表された自作・改造作品,キット等をいくつかご紹介したいと思います。

早くもTMS204号(昭和40年6月号)の「ミキスト」欄では,西ドイツ・アーノルド社の蒸気機関車にかぶせて用いる,イギリス・PECO社製のボディキットが紹介されています。

(TMS204号より,PECO社製のボディキット)

212号(昭和41年2月号)では,片野正巳氏が,関水のC50形蒸気機関車を改造した8620形蒸気機関車を発表されました。

(TMS212号より,片野正巳氏の8620形蒸気機関車)

早い時期からNゲージの車輛を自作されたモデラーとしては,池末弘氏がおられます。
特に,205号(昭和40年7月号)掲載の,C59形蒸気機関車は有名です。もちろん市販パーツなどないころですから,ほぼ全て自作という驚くべき作品です。

(TMS205号より,池末弘氏のC59形蒸気機関車)

そして,213号(昭和41年3月号)ではキハ41000形気動車を,220号(昭和41年10月号)では,関水製103系の下回りを利用したキハユニ26・キハ25形気動車を発表されています。

(TMS213号より,池末弘氏のキハ41000形気動車)


(TMS220号より,池末弘氏のキハユニ26・キハ25形気動車)


日本型Nゲージのパイオニアである関水金属からは,昭和41年には103系,昭和45年にはキハ20形といった今日までロングセラーを誇る製品が発売されました。また,20系寝台客車も,当初は2形式のみでしたが(TMS245号(昭和43年11月号)「ミキスト」欄では,「私の机上には,2形式だけでは走らせようもないブルートレインが泣いている。」と記載されています。),数年後,90年代まで続く旧製品が発売されています。

一方,TMS285号(昭和47年3月号)では,片野正巳氏による「Jubileeを国鉄型に!」と題する記事が掲載されています。
これは,英国PECO社から発売されていた英国型蒸気機関車(製造はイタリア・リバロッシ社)を,大正期の国鉄型に化けさせようというもので,記事のリードには
「16番国鉄型蒸気の盛況にひきかえ,9mmゲージの現状は僅かにC11とC62の2種という淋しさです。せっかく17m級ダブルルーフのオハ31系も揃っていることですから,せめてもう1種,中間クラスのテンダーが欲しいと考えるのは9mmファン共通の思いでしょう。しかし9mmゲージともなれば簡単に自作するわけにもまいりません。そこで考えられるのが豊富に出まわっている外国製品の改造,それも簡単な加工で国鉄型に生れ変るものがあれば申し分ありません。近代国鉄型はともかくとして,大正期に生まれたロコの多くは英国風のスタイリングが基調になっていることはご存知のとおりです。したがってドイツ型をはじめとするヨーロッパスタイルの蒸機よりも,英国型蒸機をベースにするのが適していると言えます。ここではピイコ社製のジュービリーをベースに,種々加工をおこなってみました。イメージチェンジは考えたよりも簡単で,1日あればゆっくり完成させることができます。各自工夫を加えればいろいろなタイプに発展するでしょう。この種の改造はあまり凝り過ぎず,気楽に工作をたのしんでください。」
とあります。

(TMS285号より,片野正巳氏によるPECO製品の加工例。上が加工前,下が加工後。英国型蒸機が見事に大正期の日本型に化けた。)

当時,機芸出版社がPECO社の総輸入元となっており,広告によれば,Jubileeは8500円となっています。カトーのC62(昭和46年発売・5000円)に比べ少々高いのは仕方がないところでしょう。


TMS291号(昭和47年9月号)の新製品紹介では,キャブの10系客車が登場。
ようやく,関水に続く2社目のNゲージメーカーが現れました。ちなみに,西ドイツ・メルクリン社は同じ年にZゲージを発売していますから驚きです(TMS287号(昭和47年5月号),296号(昭和48年2月号)参照)。
その後,TMS308号(昭和49年2月号)でトミー製2軸貨車が,313号(昭和49年7月号)で同じくトミー製ED75形電気機関車が登場。TMS321号(昭和50年3月号)でマックス(現・グリーンマックス)製の客車キットが,329号(昭和50年11月号)では学研製0系新幹線が登場するなど,Nゲージに参入するメーカーが徐々に増えていきます。


このように,Nゲージの種類が,少しずつ増えつつあったものの,まだまだ限られていた状況を背景に,TMS328号(昭和50年10月号)では,「9mmゲージ流線型C55を作る」として,しなのマイクロ製作,機芸出版社発売のC55形蒸気機関車(流線型)のエッチングキットの組み立て方が特集されています。
このキットは,エッチング板から組み立てたボディを,西ドイツ・トリックス社製ペンシルベニア鉄道K4S型蒸気機関車の下回りに被せるものです。テンダーはカトーのD51(昭和48年発売)を加工することとされていたため,D51戦時型テンダーがあわせてエッチングされていました。これにより,「流線型C55と戦時型D51という既製品にない2形式が,あなたの機関庫に加わるわけである。」(TMS)とされています。
トリックス社のNゲージ・ミニトリックスは当時,学研から輸入販売されており,K4S型は8900円でした。

(TMS328号より,流線型C55形の組み立て解説)


(追記)その後も池末氏は様々なNゲージ作品を発表されていますが,特に印象的なのは,TMS386号(昭和55年4月号)に掲載されたC58形蒸気機関車でしょう。

(TMS386号より,池末弘氏のC58形蒸気機関車)





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最終更新日  2018.01.20 23:52:15
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