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私のNゲージ考古学

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2021.07.05
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カテゴリ:Zゲージ
以前,Zゲージの歴史について書きました。
日本型Zゲージ略史
日本型Zゲージ略史 補遺
初の日本型Zゲージ製品の発売から15年たつ今年,Zゲージの歴史について,あらためて振り返ってみたいと思います。

<ZJゲージ以前(1972~2006)>
1972年,西ドイツ・メルクリン社から,世界最小の鉄道模型として,縮尺1/220,軌間6.5mmのZゲージが発売されました。Nゲージでさえ種類が限られていた時代に,より小さなZゲージを製品化したメルクリン社の技術力は驚くべきものがあります。当時の「科学朝日」1972年6月号では,以下のように紹介されています。
「うわさには聞いていたものの,現物を見るまでどんなに小さいか想像できなかった。これはいかにも小さい。それにモールドが実に精巧である。リンク機構の省略はやむを得ないと大目に見れば,へたなNゲージやHOゲージより細密である。」

1979年,イタリア・リマの鉄道模型の輸入で知られていた朝日通商から,Zゲージサイズのディスプレイモデルが発売されました。メルクリン製品を扱っていた不二商は,朝日通商のグループ会社であり(「玩具商報」311号には,「不二商は昭和三十九年,朝日通商の国内販売会社として独立,加藤守社長の令兄で,当時専務取締役にあった加藤信氏を,社長にいただく文字どおりの兄弟会社である。」と記載されています),メルクリンのZゲージに範をとったのでしょう。



(朝日通商のZゲージサイズのディスプレイモデル)


(ZJゲージ(左)と朝日通商(右)の485系)

その後も,メルクリン以外にZゲージを製品化したメーカーは,アメリカ・マイクロトレインズ社くらいで,日本型ファンにとって,Zゲージは長らく縁遠い存在でありましたが,21世紀に入ると,状況が変化し始めます。
2004年には,1/220のSLとジオラマを組み合わせた食玩「鉄道ファン 情景フィギュア」が,翌2005年には,タカラから食玩「マイクロゲージ」が発売されました。「マイクロゲージ」は,単4乾電池で駆動するEF81,24系客車,レールを製品化しており,一応Zゲージの規格に則ったものとなっていました。同じく2005年には,バンダイから縮尺1/300,軌間4.8mmで,ボタン電池駆動の食玩「ZZトレイン」が発売されるなど,モーターの小型化により,Nゲージよりさらに小さな鉄道模型の可能性が広がりつつありました。
なお,一部ガレージキットメーカーでも,日本型Zゲージの製品化が試みられていました。


(タカラのマイクロゲージ)


(RM MODELS 2000年9月号より。日本型Zゲージのガレージキット)


<ZJゲージ登場(2006)>
2006年4月24日,アキアから,食玩「ZJゲージ」が発売されました。縮尺1/220,軌間6.5mmで,車体は精巧なプラ製,車輪は金属製で,線路から集電して走るという立派なZゲージ鉄道模型でした。
第1弾は485系国鉄色とひたちカラーの2種で,レアアイテムの動力車以外には線路が付属していました。追って線路がセット販売されたほか,抽選でプレゼントされていたパワーパックも販売されました。



(「ZJゲージ完全マニュアル」より。ZJゲージ第1弾とレール,パワーパック)

ネコ・パブリッシングの雑誌「鉄道おもちゃ」(現「鉄おも」)では,メルクリンのZゲージ,ZJゲージ,タカラのマイクロゲージ,バンダイのZZトレインを「U9規格」と名付け,精力的に取り上げていきます。
2006年8月,「鉄道おもちゃ」の増刊として「ZJゲージ完全マニュアル」を発行。ZJゲージの開発過程や製造工程,ディテールアップの方法,今後のラインナップなどが詳しく紹介されたうえ,485系レッドエクスプレス塗装3両が付属していました。


(「ZJゲージ完全マニュアル」より。マイクロゲージとZJゲージとの関連が示唆されている)

2006年10月には「ZJゲージ」第2弾として,485系かがやき・きらめカラー,スーパー雷鳥カラー,白鳥カラーが発売されました。第1弾で評判がいまひとつだった線路が刷新されたほか,箱買いすると,必ず動力車と乾電池式のミニパワーパックが含まれるようになりました。
また,イーベルから,ZJゲージ用のストラクチャーとして,特急停車駅・架線柱セット,延長用ホーム,トラス鉄橋が発売されました。


(RM MODELS 2008年3月号よりイーベルのZゲージ用ストラクチャー)

一方,同じく2006年にタカラトミーからは,マイクロゲージの後継シリーズというべき「日本の鉄道」が発売。単4乾電池の関係上,縦方向に間延びしたスタイルでしたが,日本型Zゲージの少ない当時としては,貴重な存在であったといえるでしょう。


(タカラトミーの日本の鉄道)


<ZJゲージの停滞とPRO-Zの参入(2007~2008)>
アキア(プラスアップ)では,食玩として,第3弾・485系ボンネット車,第4弾・485系パノラマ車,第5弾・103系の製品化を予告していましたが,結局いずれも発売されませんでした。
一方,食玩のZJゲージの上級ブランドとされた「REAL ZJ」では,道床付き線路,架線柱,車両ケース,パンタグラフ,485系セット(食玩第1弾の改良品)が発売されています(余談ですが「REAL ZJ」の線路は,他社のZゲージ線路より枕木間隔がかなり広いので,Nナローの線路に似合うと思います)。


(「ZJゲージ完全マニュアル」より。第3弾・485系ボンネット車,第4弾・485系パノラマ車,第5弾・103系の製品化が予告されていた)


(RM MODELS 2008年3月号より「REAL ZJ」の線路)

2007年末から2008年には「REAL ZJ」として,EF81(ローズピンク,北斗星)が発売されましたが,牽引相手となる24系客車は結局発売されず,天賞堂ブランドで発売が予定されていたEF81(お召,レインボー)も発売中止となってしまいました。2008年には「REAL ZJ」ブランドで,テラネッツから489系白山色セットが発売されましたが,これが事実上,最後のZJゲージとなっています。


(RM MODELS 2008年3月号より「REAL ZJ」のEF81。下2種は未発売に終わった)


(RM MODELS 2008年3月号より「REAL ZJ」の24系。未発売に終わった)

一方,エアガンメーカーの東京マルイから,2007年12月17日,「PRO-Z」と題する鉄道模型が発売され,アキアに続く,2社目の日本型Zゲージとなりました。特筆すべきは,ジオラマコースと称する完成レイアウトと共に発売されたことであり,車両・建物いずれも室内灯が入った楽しいモデルとなっていました(ジオラマコースはかなりカーブが急であり,特にトンネル内のS字クロスは他社製品にとって鬼門のようです)。その他,PRO-Zの特徴としては,Nゲージのアーノルドカプラーを縮小した形状のものを採用したことが挙げられます。車両は,まず,E231系(山手線),EF65 500,20系客車が製品化され,その後,コキ50000が加わりました。


<蒸気機関車,新幹線の登場(2009~2010)>
2009年,東京マルイと同じくエアガンメーカーのクラウンモデルから(予告からだいぶ経過後),「PRMLOCO」ブランドで,EF64-1000が製品化。同社は,貨車,24系客車(未発売のZJゲージの改良品か),スハ43系客車,線路,パワーパック,ストラクチャー,トータルセットといったシステム展開も行っていきます。
同じく2009年には,鉄道模型界の雄・天賞堂から,「Premium Z」ブランドで,日本型Zゲージ初の蒸気機関車となるD51が製品化。その後,同社は,C62,貨車,オハ35系客車,トータルセットなどを発売しています。
この他,2009年には,近鉄リテールサービスから,近鉄電車のZゲージディスプレイモデルが発売されています。
2010年には,プラッツから,f-toysの食玩という形で,0系新幹線が製品化され,日本型Zゲージは,蒸気機関車から新幹線まで揃えられるようになりました。
一方,「PRO-Z」は,車両のカラーバリエーションや増結用ジオラマコースの発売があったものの,長続きせず,末期は在庫処分的なセット販売が目立ちました。


(2009年,デアゴスティーニの「週刊マイディズニーランド」94号・97号で製品化された,軌間6.5mmの米国型汽車。車体の大きさからいって,Zゲージとは言い難い)


<ロクハンの参入(2010~)>
2010年,トイテックが「ロクハン」ブランドでZゲージの線路を発売。翌2011年には113系を製品化し,車両にも参入しました。その後も,ロクハンは新幹線,SL,私鉄など幅広くZゲージ車両を発売するのみならず,ストラクチャーやアクセサリーをも精力的に展開し,本邦唯一ともいうべきZゲージの総合メーカーとなっています。また,2018年には,Zショーティーと称する短縮版モデルを製品化し,Nナローの貴重な動力源ともなっています。
なお,2015年から2017年にかけてデアゴスティーニジャパンから刊行された「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」は,ロクハンのZゲージを基本としたジオラマとなっていました。

ロクハン以外では,ワールド工芸が2011年にED17(キット)を,天賞堂が2011年にC62,2013年に165系を,クラウンモデルが2013年に485系(ZJゲージの改良品か)を,プラッツが2015年にキハ40を製品化していますが,ここ数年,ロクハン以外の新製品は途絶えてしまっているようです(例えば,天賞堂では,キハ58の製品化を予告していましたが,実現していません)。
[追記]このほか,2016年に発売された「北海道新幹線開業記念 フレーム切手(ミニカー付き)」,「923形ドクターイエロー・フレーム切手セット(ミニカー付き)」,2018年に発売された「C62形 蒸気機関車3号機 製造70周年記念フレーム切手(ミニチュアモデル付き)」には,京商によるH5系,923形,C62蒸気機関車3号機それぞれのZゲージサイズのディスプレイモデルが付属していました。

<参考>
RM MODELS 2000年9月号
ZJゲージ完全マニュアル(2006,ネコ・パブリッシング)
RM MODELS 2008年3月号
Zゲージ パーフェクト入門(2013,ネコ・パブリッシング)
サイクロン  Zゲージ! のブログ(ttps://ameblo.jp/zgauge100606/)
日本郵便ウェブサイト





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最終更新日  2023.05.18 23:23:35
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