キャラメルN(ナイン)
かつて,雑誌「鉄道おもちゃ」では,U9(アンダーナイン)特集と銘打って,ZJゲージやマイクロゲージといった,Nゲージより小型の模型を紹介していました。そのU9製品群と合わせて紹介されるようになったのが,「コエヌ」こと小型のNゲージ車両製品で,バンダイのBトレインショーティやタカラトミーのQトレインの他,キャラメルN(ナイン)シリーズが重点的に取り上げられていました。特に,鉄道おもちゃ32号では,見開き2頁が丸々キャラメルNにあてられています。キャラメルNシリーズは,車体サイズがサイコロキャラメル大であることから名付けられたと思われます。軌間こそ9ミリで,アーノルトカプラーを備えていましたが,Nゲージと共用するには,かなり大きな車体サイズで,むしろHOナローに近い雰囲気でした。まず,2007年にPRO-HOBBY(アイコム)から発売されたのは軌道モーターカーTMC400で,黄色ストライプ,赤色ストライプ,ブラウン,オレンジ,透明(スケルトンボディ)のカラーバリエーションがありました。(Nゲージ大図鑑2008より)2008年には,PRO-HOBBYから木曽森林鉄道のC4型ディーゼル機関車と,プラモデルで有名なアオシマからは酒井工作所製5tタイプのディーゼル機関車(イエロー,グリーン)が製品化。(Nゲージ大図鑑2009~2010より)(Nゲージ大図鑑2009より)2009年には,アオシマから,マツダのボンゴ1000をベースとしたモーターカー(薄緑の「熊谷組号」,ツートンカラーの「青空号」)と静岡鉄道の木造電動貨車デワ1(ブラック,ブラウン)が製品化されました。(Nゲージ大図鑑2009~2010より)(Nゲージ大図鑑2011より)この他に,PRO-HOBBYからは,木曽森林鉄道のボールドウィン蒸気機関車や運材台車,小型客車の製品化が予告されていましたが(鉄道おもちゃ25,26,27,29号参照),残念ながら未発売に終わっています。他には確か,山鹿温泉鉄道のレールバスや,都電400形が計画されていたと記憶しています。