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カテゴリ:邦画
『半落ち』 2003年・日本 ★★★★☆
愛する者の死を通し、人の命と人生の意味を問う 本年度日本アカデミー賞作品賞を受賞したヒューマンドラマです。 息子の死によって、アルツハイマー病になってしまった妻は 愛する人の記憶さえもなくしてしまう前に、いっそ殺して欲しい。 と夫に懇願する。 「愛する息子を2度失う、これほど悲しいことがあるでしょうか?」 という梶の言葉に、涙が止まらなかった。 簡単には答えの出せない尊厳死の問題や、骨髄移植など 重いテーマが淡々と描かれていて、 人の命の重みについて考えさせられる作品でした。 俳優の演技も素晴らしい。 最後のシーンで護送車の窓から青年を見つめる、寺尾聡の 全てを悟ったような、穏やかな表情が印象的だった。 柴田恭平の刑事役といったら「あぶない刑事」 こんなに渋くて抑えた演技をするんだ、と感心しました。 義理の姉役の樹木希林も凄かった。 「妹を殺してあげることもできなかった、 あなたに押し付けてしまってごめんなさい」 と梶に泣きつくシーンは胸が詰まりました。 【監督】佐々部清 【出演】寺尾聰/柴田恭兵/原田美枝子/吉岡秀隆/樹木希林 鶴田真由/伊原剛志/國村隼/高島礼子/奈良岡朋子 【内容】ある日元捜査一課警部・梶聡一郎が警察署に出頭してきた。 そして、3日前に妻の啓子を自宅で絞殺したと告げる。 半年前、若くしてアルツハイマー病を発症した啓子の 看病のため刑事を辞職し、警察学校で後進を育成して 広く敬愛されてきた梶。 取り調べにあたった捜査一課・志木も困惑を隠せない。 その上、梶は自首するまでの2日間について 固く口を閉ざし続ける“半落ち”の状態。 現職警官による前代未聞のスキャンダルに 県警全体が窮地に立たされる。 組織の防衛を優先する県警幹部は、完落ちしない梶の “空白の2日間”に拘り続ける志木の意向を無視し、 調書のねつ造を図り、強引な事件の幕引きを目論むのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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