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糖尿病の症状
糖尿病の初期は自覚症状が殆どない。排尿の回数が多くなる、のどが異常に渇く、全身のだるさ、食べているのに体重が減る――などの症状が出るのは、糖尿病がかなり進んでからだ。 また、糖尿病はその名の通り尿に糖が出るが、これも血糖値がかなり高い場合で、尿に糖が出ていなくても糖尿病になっている可能性がある。一方、食後や激しい運動の後に尿に糖が出ることもあり、糖尿病の診断基準にはならない。 このため、糖尿病の診断は血液検査が基本になっている。 糖尿病と糖尿病予備軍 日本糖尿病学会は、糖尿病を「血糖値が高い状態が続く状態」としており、空腹時血糖値が1dl当たり126mg以上か、食後の血糖値が同200mg以上、随時血糖値が同200mg以上の場合を「糖尿病型」と定めている。 この状態が続くと糖尿病と診断される。 正常型は、空腹時血糖値が同110mg未満、食後血糖値が同140mg未満の場合で、糖尿病型と正常型との間が「境界型」、つまり糖尿病予備軍とされる。 糖尿病の3大合併症――神経障害 網膜症 腎症 血糖値が高い状態が続くと、血管が狭くなって血流が悪くなったり、血管の壁が傷ついていく。その結果、視力の低下や脳梗塞など深刻な合併症が起きる。糖尿病が「病気のデパート」とも言われるゆえんだ。合併症はゆっくり進行するため、症状が出て始めて気づくことも多い。だからこそ、症状がなくとも、治療や予防が必要になる。 糖尿病では、「神経障害」「網膜症」「腎症」が3大合併症と呼ばれている。いずれも、細い血管(細小血管)に障害が起きることで生じる。 なかでも、比較的早い時期に表れるのが神経障害だ。神経に栄養を送る細い血管が詰まったり、ブドウ糖の化合物が神経細胞に溜まることで生じる。手足のしびれなどの抹消神経障害と、便秘、立ちくらみなどの自律神経障害がある。 抹消神経障害では、刺すような、焼けるような激痛が生じることがある。一方で、感覚が麻痺し、傷の痛みや温度変化を感じなくなることもある。すると、気づかないうちに外傷が悪化し、足の潰瘍や壊疽につながる。 目の血管が傷つくことで起きるのが糖尿病網膜症だ。成人が失明する原因の第1位で、日本では、毎年3000人以上が糖尿病網膜症で失明している。 網膜は、目に入ってきた光を信号に変えて脳に伝える。カメラのフィルムの役割を果たしているが、血糖値が高い状態が続くと、網膜の血管が破れたり詰まったりし、視力が低下する。進行すると失明する。 腎臓には、血液をろ過して尿をつくる毛細血管の塊(糸球体)がある。高血糖が原因でこの血管に異常が生じると、糖尿病腎症になる。 初期は、たんぱく質が尿に漏れ出たりする。進行すると、ろ過機能が働かず、老廃物が体の中に溜まって、腎不全や尿毒症になる。そうなると、人工透析や腎移植が必要になる。毎年、1万3000人以上の糖尿病患者が新たに透析を始めており、透析の理由では最も多い。(次回に続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月26日 21時07分45秒
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