とつぜんの感覚の不可逆的な変化
「とつぜんの感覚の不可逆的な変化」とは、どういうことか?たぶん、悩みの原因は何であれ、人から見たらたいしたことない悩みであっても、個人的に長期にわたって深く悩み、「こんなふうに生きてゆくのはもういやだ」と真剣に悩んでいるとき、奇跡的に宝くじに当たるような運が来たら、ある日ある時とつぜん、それは起こる。そして、おどろきあきれることに、そのあと何か月間もかけて、別の世界(?)とでもいうようなところへ移動させられてゆく。そのあと慣れのせいなのか、極端な恍惚感は薄れてゆくが、ありがたいことに、変化した感覚はもとへはもどらない。それにひきかえ、身心から思考を抜こうとこころみることで得られるものは可逆的であり、断続的な努力に支えられていて、何らかの関連はあるものの、別種の現象である。