光透波(ことは)の泉【デジタル版】  しあわせの波紋                        

2009/11/21(土)00:23

『ありふれていてかけがえのない瞬間』

散文詩(130)

今これを書きつける一瞬に 目をそらすことなく 想いのすべてを 込めるのなら 1ミリでも世界が変わる気がした… いつもと何ら変わりのない 静かで何気ない朝だとしても ほんの1ミリ角度をずらして眺めれば 今まで見たことのない景色のように 何もかもが新鮮に見えてくる不思議 ほんの一瞬 触れ合う指と指にさえ それが偶然のことだとしても 神の摂理に感じられる 小宇宙と小宇宙の完璧な動き 時計の針を合わすように 意識を今ここにピントを合わせる ひとつひとつの動きにさえ 想いの軸を外すことなく見つめていけば… そして今この瞬間すべてを吸い込むように 深く…ゆったりと…呼吸すれば 不安や迷いや焦りはガラスのような水面に 吸い込まれて…そしてなくなっていく… やがて浮かんで消えてきたのは 君と初めて出会った記憶の波 いつもいつも… そばにいてくれる君だとしても 顔を合わすたびに 心にさざ波がたつように 心が揺り動かされて まぶしさに目を細める いつもと変わらぬ… でも二度とこない この瞬間の君を 何気ないそぶりを装いながら 最大限の喜びで見つめる… ★★★★★★★★★★★★★★★ 毎月のDMである、 アナログ版の『光透波の泉』の冒頭に書いた散文詩。 最近は、ストックがないので 毎回、直前に書いていることが 多いです。 今回は、 ささっと おおざっぱに下書きしていたのを 清書で書き出しました。 そうしたら、 中盤から後半にかけて、 全然違うものになってしまいました。 深くゆったりと呼吸して・・・ という部分に呼応するかのように、 自分も書きながら そのようにしていました。 すると、 ふわっという感じで 言葉がでてきました。 面白い現象でした。 ★★★ 最近、ひょんなことから、 再び、樋口一葉の日記を 読み始めました。 一葉の 半井桃水(なからいとうすい)への想いが 日記の中に ところどころ 綴られているのが なかなかせつないのです。 少し今回の散文は、 その影響もあるかもしれません。 あと、この散文詩を書いている間、 いきものがかりの「プラネタリウム」という 曲を繰り返しかけていました。 それも影響があるかもしれません。 http://www.youtube.com/watch?v=_P_gAOLlzI8&feature=related けっこういい曲で、妙に惹かれて 何度も聴いてしまいます。

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