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カテゴリ:思うこと
さて、イベント終了後、山道ぶいぶい登って棚田へ。
いや、いつも我が家のお米は、棚田のかたのご近所さんから いただいているんだけれども、それがなくなっちゃったのだ。 ご多忙中は百も承知なれど、お米がないのは困るー。 というわけで、お邪魔。 お久しぶりのわんこたちにご挨拶したり、 棚田の秋を眺めながらお茶をいただいたり、 とぉってもかわいいあかちゃんといっぱい遊んでもらったり、 自分が植えたり草取りしたりしたところのお米を いのしし氏に食べられちゃったと知って、思わず炎を吐いてみたり。 (うううううー、そりゃいのしし氏だってご飯食べなきゃお腹はすくだろうけど。 ……そうかい、そこのお米がおいしかったかい、そうかいそうかい……とほほー。) それから、人権劇の脚本を見せてもらった。 このお家のお嬢さんが中学校の文化祭で人権劇に出演するのだという話と、 休日返上で練習しているんだという話は聞いていた。 そして1週間後、劇はとっても好評だったのだそうだ。 おお、めでたい。 ところがこれが単純にめでたい話ではなくて、 いじめられている子が保健の先生にすべてを打ち明けるシーン、 どうにもこうにもうまくいかなくて、場面ごと没になりかけた挙句、 脚本を書き直したのだそうだ。 ちなみに、元は先生の作った脚本、書き直したのは出演してたお嬢さん。 両方見せてもらったけれど、先生の脚本だと、保健の先生が話を聞いてから、 いじめられてる子にいじめと戦う方法を教えるという感じ。 黙っていじめられてても状況は改善しないし、いやなことはいやと言うことは大事。 いじめるという行為自体、相手だけじゃなく自らをすごく害するということも、 なるほどなー、確かにそのとおりだね、という感じ。 作り直した脚本のほうは、保健の先生、いじめられてる子が思うざま泣いてから、 自分が子どものころにいじめられたこと、そのときの気持ちや、 そのとき自分を助けてくれた先生のことばを伝えるという流れだったと 記憶しているけれど(注:私の記憶力はおそろしくあやしい^^;)、 自分の経験を語ることで手渡した思いはたくさんあったと感じたけれど、 でもいじめられてる子に変化を求めるようなことはなかったような。 これはもう、どちらが正しいとか何とかいう問題ではないと思うけれども、 個人的には、そりゃもう、いじめられてぼろぼろになってるときには、 どんなに善意でも正論でも、変われって言われるのはほとほとつらい、と思う。 (それだけの精神的体力(どーゆー表現だ^^;)があるときは別だけど) あんまり追い詰まると、もう泣くこともできないけれど、 でも、安心して思うざま泣けたら、それだけでどれほど軽くなることか。 ……まあ、この辺り、先生の意図もわかるような気はするけれど。 きっと、いじめに立ち向かう、簡単で具体的な方法を、劇を通して いじめられてる子に伝えたいとお考えだったんじゃないかなぁ。 保健室に行けるならまだ『まし』、という場合もあるだろうから。 本当に独りっきりで悩んだり苦しんだりした挙句、独りっきりで去っていったり、 そのまま心を凍らせてしまったりする子も多いだろうから。 でもまあとにかく、改訂版保健室のシーンは、たいへん好評だったのだそうだ。 そりゃそうだろう。ありゃ、泣いた子がいるだろなー。 いじめに限らず、いろんな苦しいことやかなしみを黙って抱えてる子は多いだろう。 このご時世、まして中学生、大きな変化の時期を生きている子たちなのだから。 その子たちが、もしかするといちばん言ってほしいかもしれないことばを、 保健の先生はいじめられてる子の耳元で囁いたのでは、と思う。 最近、ちょくちょく心に浮かぶことばがある。 『心からの言葉が、私を強くする』というもの。 これはシュタイナー教育について書かれた、松井るり子さんという方の 『七歳までは夢の中』という本の中にある、シュタイナーの学校で 子どもたちが唱える言葉のうちの一説(……だった、はず←をい^^;)。 脚本改訂版を読みながら、やっぱりこの言葉が浮かんだ。 たぶんこれも、書いた人の、心からの言葉だったんだろうな、と。 確かに、確かに、心からの言葉は不思議な力を持つと、しみじみ感じる。 私自身も、いろんな方たちの心からの言葉に、いっぱい助けられてきた。 思い出と一緒にたいせつにしまってあるその言葉をそっと取り出して、 今でも元気をもらえたりする。 心からの言葉を、私も使えるようになりたいな。 日々出会う人たちに、教会学校のちびたちに、いろいろな方たちに。 そんなことを静かに考えながら、いつものお米に加えて、 棚田の方のところの棚田(えーい、ややこしい)でとれたお米までいただいて、 幸せ気分で山を越えて帰りましたとさ。 またまたおばば様の家に寄り道して、昼間作った荒削りのお箸と やたらリズミカルな針目のお箸袋を見せびらかして帰りましたとさ。 たいへんよい1日でした、ありがとうございます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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