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すてきなお花屋さんの店先で、かわいいものを見つけた。
姿は少し小ぶりなポインセチアなんだけど、色がピンク。 うわぁぁぁ、かわいいっ! そうかぁ、こんな時期だしなぁ、赤もきれいだけど 私は淡い色が好きだしなぁ、なんて言いつつラベル見てて気づいた、 むむむ、この会社名は。 ビールで有名だけど、青いバラを開発したことでも有名かも。 …青いバラを、遺伝子組み換えで。 というわけで、会社の名前を見た途端に『これは危険』アンテナが ぴぴっ。さすがにちょっと気になったので、勇気振り絞って お店の人に確認したら、やっぱり遺伝子組み換えによるものだった。 …きれいなんだけどさ。かわいいんだけどさ。 もちろん、買わなかった。 …遺伝子組み換えの技術は、個人的には農薬だの電磁波だの 添加物だのより、…もしかすると原子力あたりよりも、 まだもっとはるかに危険、という認識。 てか、危険でなくても、そこは人間が触れてはいけない領域だと 思ってる。 神様の(特定宗教の神様指してるわけじゃないけど、抵抗があるなら 自然とでも宇宙とでも読み替えてください)の智慧と比べたら、 人間のそれなんて、どんなにあがいたって浅知恵だ。 数百年先のことや科学的に解明できない領域、目に見えない領域の こと、想定外の事象がさまざまに重なったり絡まったりして起こる 影響までよくよく知りつくした上でのことならともかく。 純粋に善意で、いいことだと思ってやったって、 実際それ自体はとってもいいことだったとしたって、 それが流れ流れた先で恐ろしいことを引き起こしていた、 なんて事態は珍しくもないけど。 自然も生命も恐ろしく精妙にできてる。 その設計図を不用意にいじくるのは、危険だと思う。 まして、それを野に放つのは。 どうやって蓋をする? どうやって回収する? どうやって防ぐ? それにしても。 遺伝子組み換え食物がその辺にこぼれ種で育ってるという話は 聞いたことあったんだけど。 (ほんとは、こんな暢気な言い方してるような事態じゃないだろけど) その辺のお花屋さんの店先に、値札付けてかわいい顔して並んでるとは。 このお花自体は、かわいいだけで、多分虫も殺さないだろうしな。 だけど。 …誰かが、元気になりたくてこの花を買うだろう。 誰かが、大切な人に喜んでほしくて、この花を贈るだろう。 それがどんなものかを知らずに。 それは、とても哀しくて怖ろしいことかもしれない。 口に入るものじゃなきゃいい、善い目的で創られたものならいい、 そういう問題では、多分ない。 少なくとも微生物の口には入るぞ。生命は連鎖してるぞ。 善悪や正義なんて、この上なく相対的でころころ変わるぞ。 爆弾にリボンかけて愛する相手に贈る人なんて、普通いないだろうに。 もしかしてもっと怖いことを、長い目で見るとしてるかもしれない。 でも、もっと怖いのは、お店の人に訊かなきゃ、遺伝子組み換えとわからなかったということ。 (まだお店の方がご存じなだけましだったかも。知らないで大丈夫ですなんて 言われたらそこまでだもんな) 遺伝子組み換えであることを知った上で(それがどういう技術で、 どんな可能性と危険性を持っていて、それにまつわる人の動きや思惑がどうで、ということも) それでも選ぶというなら、ともかく。 きっと遺伝子組み換えだということすら知らないで、かわいいって買う人がほとんどだろう。 …それは、おそろしいことではないのかな。 そりゃ、そんなことは他にもいくらでもあるけどさ。 あんまり気にし始めると何も食べられない着られないになるけどさ。 偉そうに言えるほど、遺伝子組み換えのこと勉強してないけどさ。 このお花のことなんか、もっと知らないけどさ。 おそらくはきれいでかわいいお花をと開発されたんだろうけどさ。 その方たちのお気持ち考えると、これまた切ないんだけどさ。 このお花は、どう思ってるんだろう。 お花自体には、罪はないんだけどさ。でも、哀しいね。 何とも寒くて淋しい、かわいいピンクでありましたとさ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 15, 2010 10:57:36 PM
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