ことりのそら

昨日の晩は大変だった。眠れない。眠れないったら眠れない。
ベッドの上でごろごろごろごろ、時報が３時に４時に５時…。
…まあ、前の日に１７時間も寝てれば、そりゃ眠れんだろうな^^;
たまに２日間ほとんど丸ごと起きてられないときがあるので、
それと比べれば体調がいいんだろうと訳のわからない安心をしたりして。

それはいいけど眠れない。
５時なんて、夏だったらもう日が昇ってる。朝だ、朝。
曇っているせいもあるけれど暗い空を見て、季節は移ろうものだと感心。
そして、ついにごろごろに飽きて起きだして、
部屋の隅から抱えてきた大きなケースをかぱっ。

取り出しましたは、ライア（竪琴）。
もう１年近く触る余裕がなかったので、ずっと気になっていたのだけれど、
なんせ音叉での調弦から始めなくてはいけないから、なかなか手が出なかった。
お久しぶり、ごめんねと挨拶しておいてから音叉を使って試行錯誤、
ようやく１つの音を拾い出し、それを頼りに隣の音、隣の音。

ようやく音階らしいものが整って、でもまともに練習したことないから
弾くったって、ピアノを人差し指でつっかえつっかえつついてるようなもの。
時間が時間で大きな音も出せないから、囁くように。

途中で突然周囲の明るさ（薄暗さ）の質が変わった。
あ、と思った時、風が動いた。
だいすきな、朝が生まれる瞬間。

近くのマンションの電燈がついているので、レースのカーテンにすれば
空が真っ暗な時間でもライアを調弦してうろうろ爪弾く明るさはある。
その真っ暗な空が少しずつ白んでいく、私にとっては神聖な時間。
朝は大の苦手なくせに、暁から曙にかけての時間帯はほんとに好きなのだ。
竪琴を奏でて曙を呼び覚ます…なんてのには、遠く及ばないけど。
でも、嬉しかったな。

そうこうしているうちにようやく眠くなってきて、６時に就寝。もちろん朝の。
１サイクルだけだけれど、隣でメールの着信音が鳴ったのも気づかず
７時の時報も聞かず、ごてっと眠っていたもよう。めでたし。
あれこれ端折ったけれど遅刻しないで出勤できて、さらにめでたし。
職場でもほとんど眠くならずにいられて、言うことなし。

今日はよく眠れるだろうな