■ ドラマ 永久の彼方へ

2020/12/14(月)12:14

第291話 大いなる脅威 -5 (いっ くしゅっ< !!)

第三章 241 ~ 300 話(61)

.  [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)を先頭に、他の軍兵達が静かに待機しているところへ、  偵察に行ったと思われる二人が戻ってきた。  そして一人が[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)の耳元で何かをつぶやいた。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)   ( くそっ・・・・・ )  やや悔しがる[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)、そして左手を上にかざし手の平を自分  に向け、右手の平を伸ばした状態で左手の平の中心に、伸ばした指先をツンツンツンと三度当て  た後、大きく右手を前に振ったっ!  すると[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)を先頭に一気に闘技場に雪崩れ込む月光軍兵達!  500人は居るであろう軍兵達は統率が取れており、素早く同時に移動していた。  ササササササササササササササササササっ       ササササササササササササササササササっ            ササササササササササササササササササっ                 ササササササササササササササササササっ  次々と闘技場に入り込み、ほどなく入ったところで立ち止まった[月光軍長]曹 富夜(そう  フウヤ)、続く月光軍はその一歩下がった両脇、そして後方に素早く整列したのだった。 館長   「お待ちしておりましたぞ。」  真っ暗な闘技広場で[月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)の前方から、大少林寺館長の声がした。  残念ながら暗くてその姿が見えない。 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)   「よくおれ達が今日攻め入ると分ったな。 大したものだ。」 館長   「そのように予想してくれた者がおりましてな。」 ~   ~ ゆうすけ   「いっ くしゅっ< !!  」 ~   ~ [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)   「のようだな・・・・。以前の大少林寺では考えられぬ読みだ。    それよりなんだあの後ろの坊主どもは。 まるで戦う意志が無くただ座っているだけじゃ    ないか。 それも周りを囲うように。」 師範 秦 岱明(しん たいめい)   「ほぅ、この暗闇でそこまで見えるとはな。 大したものだ。」 [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)   「フン、この月光軍をなめるな。」 師範 秦 岱明(しん たいめい)   「あの僧侶達は戦わん。 お前達にお経を読み上げて頂くだけだ。    相手するのは我が大少林寺の武僧達。                        ・・・そして・・・」  この時、どんよりとした暗い雲間から満月が顔を出し、真っ暗だった闘技場を月明かりが辺り  一面をゆっくりと照らし始めた。  先頭に立つ館長の姿、そしてその後方に立つ師範とクンナ、チュンホー。その後ろに整列して  いた大少林寺の各房長達と武僧達が次々に見えてきた。  さらにその武僧達が素早く左右に分かれていく、するとなんと割れて出来た真ん中のその後方  から現れたのはっ! 広州明冥道 候流 侯 玉穂(こう ぎょくすい)   「広州明冥道 候流 侯 玉穂と申す。私がお相手つかまろう。」 シャキーーン [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)   「なにっ!」 広州明冥道 候流 候 玲訓(こう れいくん)   「おなじく 候 玲訓(こう れいくん)」 シャキーーン シャキーーン 武当拳 玄 高揚(げん こうよう)   「武当拳 玄 高揚だ。」  ザッ 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう)   「峨眉拳 棲 陽江ある。」  クルクルクル  チン、チーン 広東鋼刃道 析 角鷲(せき すいじゅ)   「広東鋼刃道 析 角鷲。」  ざっ、 ビューー! 北方クンフー 李 チュンスク   「北方クンフー 李 チュンスク、お相手いたす。」  ヒュンヒュンヒュン サっ 外家形意拳 疎 云南(そ うんなむ)   「外家形意拳 疎 云南ある。」  シャーシャー ザッ 甲賀忍術 影鬼   「甲賀忍術 影鬼っ!」  ヒュ、 スタ。  次々と現れたその最強戦士達っ!  皆、館長の前に出て、それぞれの拳套を取り ピタっ と動きを止めて[月光軍]を見据えたっ! ジャーーーーンっ! [月光軍長]曹 富夜(そう フウヤ)   「こ、こいつらはっ!    くそう・・・坊主ども、ハメやがったなっ」 館長   「ハメてなどおらん。    大少林寺はただの寺じゃ。 戦うならここがよろしかろう。    それに寺の中を荒らしては、仏様がお怒りになられるじゃろうて。 ここなら思う存分に    できるでのぉ。    そして事情をお話申し上げたら、みなさんが善意で集まって下さったのじゃ。    ありがたい事じゃて。」 候流(こうりゅう)侯 玉穂(こう ぎょくすい)   「この世にあって世界討伐とは、断じて許せぬ行為っ!」 北方クンフー 李 チュンスク   「我々にも大きく関与することを知り、大少林寺殿だけにお任せする訳にもいかぬだろう。」 峨眉拳 棲 陽江(す ようこう)   「我らは皆、己の意志でここに出向いたアル。    名誉ある[総本山対極試合]の出場者、その最強戦士の名に掛けて、その目論みの芽を    潰すあるっ!」 師範 秦 岱明(しん たいめい)   「我らが相手する、覚悟してもらおうっ!」 ~   ~     ~ スンチャ   「な、なんてことをっ!」 チーラン   「大少林寺、潰す・・・・」 [竹林総元帥]黄龍道(おうりゅうどう)元帥   「[三獣神]のお陰で人類が滅亡する日も近い。    大少林寺は余りにも我々の事を知りすぎている。 まぁ陰と日向、カードの裏表の関係で    我ら大竹林寺と共に歩んできたのだから無理もないがな。」 和恵姉さん   「ねぇ、なぜその関係を打破しなくてはならないの?」 [竹林総元帥]黄龍道(おうりゅうどう)元帥   「女、お前も 陳南家 南流伝承者 の血を引く者のようだ。    なれば教えてやろう。    これからのこの世界、[三獣神]の力を要さずとも、この地球の不要物の排除が出来る様    になるからだ。           そう、この大竹林総元帥、黄龍道元帥が表の世界に君臨するからなっ!」 和恵姉さん   「ふぅ~ん。世界の王様になるってことか。    でもゴメンね。。。 それ、どっちもダメみたい。。。」  黄龍道(おうりゅうどう)元帥の映像に向かって歩を進め出した和恵。 [竹林総元帥]黄龍道(おうりゅうどう)元帥   「なんだと・・・・。」 和恵姉さん   「残念だけど大少林寺、ちょっと面白いことになっていると思うわ。」 ゆうすけ   ( へへぇ~♪ )  歩を止め、チャイナのスリットから足を横に出し、腕組みをした和恵。 [竹林総元帥]黄龍道(おうりゅうどう)元帥   「どういう事だ・・・・」 和恵姉さん   「それを読んでいる人が居てね♪ 今頃手ぐすね引いて待っているんじゃないかな。    軍兵さん達が到着するのを。 だ・か・ら・、    あなたの思い通りにはなってないわっ!」 第292話 大いなる脅威 -6 へ (世間は狭いや)   ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。     また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。

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